ダニエル・リカルド、2023年レッドブルF1復帰「チーム全体が興奮に包まれている」とホーナー代表
今季末を以てマクラーレンのシートを失ったダニエル・リカルドが、サードドライバーとして2023年に古巣レッドブル・レーシングに復帰する事が正式に決まった。豊富な経験を元に、テストとシムワーク、そして商業活動でチームをサポートする。
モータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコが復帰を示唆し、チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーがオファーの事実を認めた事で、あとは契約成立を待つばかりという状況の中、F1ポストシーズン・アブダビテストを経て23日(水)、遂に正式発表が行われた。
2018年末以来、5年ぶりとなるリカルドの復帰についてホーナーは「またダニエルと一緒に仕事ができることを本当に嬉しく思う」と語った。
「彼は素晴らしい才能とキャラクターを持つ人物だ。ファクトリー全体が興奮していることだろう」
「テスト兼サードドライバーとしてダニエルは多様性をもたらし、マシン開発で貢献し、F1で成功するために必要な経験と知識を以てチームを手助けしてくれるはずだ」
「彼が2023年にチームにもたらしてくれるだろうあらゆる事が楽しみだ」
古巣チームの元で2024年のレースシート復帰を目指す事となったリカルドは「この笑顔が全て物語っている」と述べ「2023年にサードドライバーとしてレッドブルに戻れることになって本当にワクワクしている」と続けた。
「僕にはここで過ごした数多くの楽しい思い出がある。クリスチャン、マルコ、そしてチーム全体が歓迎してくれた事に心から感謝してる」
「僕にとって、最高のF1チームの一員として過ごし、そして貢献することは本当に魅力的なことだし、そればかりでなく再充電と再集中のための時間を得る事もできる」
「チームと共にシミュレータ作業やテストセッションに取り組み、商業面でサポートするのが待ち切れない。さぁ、やるぞ!」
リカルドは2009年のイギリスF3タイトルを含むジュニアキャリアを通じてレッドブルのバックアップを受け、2011年半ばにHRTにレンタルされてF1デビューを果たした後、トロ・ロッソでの2年を経て、同郷のマーク・ウェバーの引退に伴い2014年に当時のチャンピオン、セバスチャン・ベッテルのチームメイトとしてレッドブル昇格を果たした。
初年度で3勝を挙げてベッテルを打ち負かすと、アグレッシブなオーバーテイクを武器にトップドライバーとしての地位を確立していった。
だが、ルノーからホンダへのパワーユニットサプライヤーの変更に際してチームの将来に疑問を抱きルノーへ移籍。レッドブル以外での勝利によって評価を高め、2021年にマクラーレンへと移ったものの、2021年イタリアGPでの衝撃的な勝利を除いてパフォーマンス不足に苦しみ、同郷の後輩、オスカー・ピアストリにシートを奪われる形でマクラーレンを追われた。