F1中国GP、周冠宇シート喪失も開催契約を2030年まで延長—上海が引き続き舞台に
史上初のF1中国人ドライバー、周冠宇にとってのラストレースとなる最終アブダビGPの開幕を迎えた2024年12月6日、F1と中国グランプリは開催契約を2030年まで延長することで合意したと発表した。
2004年に初開催を迎えた中国GPは、上海インターナショナル・サーキットを舞台として、以来F1カレンダーに定着したが、新型コロナウイルスの影響で2020年以降は4年に渡って中止が続いた。
5年ぶりに復活した2024年の中国GPでは、マックス・フェルスタッペンがスプリントとグランプリの両方で優勝。20万人以上のファンがレースウィークに訪れ、F1への高い関心が続いていることが示された。
周冠宇は今シーズン末限りでシートを失うが、F1人気は中国で急速に拡大しており、F1によると国内のF1ファンは1億5000万人以上に達している。そのうち約半数が過去4年間で新たにF1をフォローし始めた層で、さらに50%が女性ファンという特筆すべきデータも示されている。
5年の延長を含む新たな契約下での最初のレースとなる2025年の第2戦中国GPは、3月21日から23日にかけて開催される予定で、スプリントフォーマットが採用される。このレースはオーストラリアGPからの連戦として行われ、F1アカデミーも中国で開幕する予定だ。
中国GPの契約延長は、F1におけるアジア市場の拡大に向けた重要な一歩といえる。上海インターナショナル・サーキットは、長年にわたりドライバーやファンから高く評価されており、今回の契約延長によって中国のモータースポーツ文化がさらに深化することが期待される。