ウィリアムズF1の開発ドライバーを務めるジェイミー・チャドウィック
Courtesy Of Williams Racing

ジェイミー・チャドウィック、Wシリーズ初代チャンピオンに輝く…小山美姫はランキング7位

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ウィリアムズF1の開発ドライバーを務めるジェイミー・チャドウィックが、女性ドライバー限定の国際シングルシーターカテゴリ「Wシリーズ」の初代チャンピオンに輝き、賞金50万ドル(約5,280万円)を手にした。日本の小山美姫はドライバーズランキング7位でシーズンを終えた。

21歳のイギリス人レーサーは、シーズン最終第6戦ブランズハッチをポールポジションからスタートして4位フィニッシュ。同じフロントロウに並んだアリス・パウエルが初優勝を飾ったものの、チャドウィックは計110ポイントを獲得して、ベイツケ・フィッサーとパウエルを抑えて初代王者に輝いた。

チャドウィックは、開幕戦ホッケンハイムと第3戦ミサノでの2勝を含め、最終戦を除く全てのレースで表彰台に上がる強さをみせた。

「今日のレースは私がこれまでに経験したどのレースよりもキツかったです」とチャドウィック。「結果的に4位に終わりましたが、フィニッシュラインを駆け抜ける時は凄くハッピーでした。チャンピオンシップを制覇できて本当に嬉しいです」

Wシリーズは、女性レーシングドライバーが男性優位のモータースポーツ界において機会損失を被っているとの主張のもと、女性F1ドライバーの輩出を目的として今年設立された。高額な賞金が用意された背景には、女性のF1進出を阻害する要因の一つに資金不足があるからだ。

チャドウィックは「このシリーズへの参戦は、私のキャリアを好転させてくれました」と語ったが、Wシリーズの真価と意義を評価するには、チャドウィックの今後のキャリアを見届ける必要がある。イギリスGT選手権、MRFチャレンジ、そしてWシリーズと、3つのカテゴリでタイトルを手にしたチャドウィックの来季活動に注目が集まる。

2019年Wシリーズ ドライバーズランキング

Pos ドライバー 国籍 ポイント
1 ジェイミー・チャドウィック イギリス 110
2 ベイツケ・フィッサー オランダ 100
3 アリス・パウエル イギリス 76
4 マルタ・ガルシア スペイン 66
5 エマ・キミライネン フィンランド 53
6 ファビエンヌ・ウォルウェンド リヒテンシュタイン 51
7 小山美紀 日本 30
8 サラ・ムーア イギリス 24
9 ヴィッキー・ピリア イタリア 24
10 タスミン・ペッパー 南アフリカ 22
11 サブレ・クック アメリカ 12
12 ジェシカ・ホーキンス イギリス 12
13 ケイトリン・ウッド オーストラリア 11
14 ゴシア・デスト ポーランド 10
15 エスミー・ホーキー イギリス 2
16 ナオミ・シフ ドイツ 2
17 ヴィヴィアン・ケストヘイ ハンガリー 1
18 シェ・ホルブルック アメリカ 0
19 サラ・ボビー ベルギー 0
20 ミーガン・ギルクス カナダ 0