ジル・ビルヌーブ・サーキットを周回するアルファタウリの角田裕毅、2022年6月17日F1カナダGPフリー走行1
Courtesy Of Red Bull Content Pool

2022 F1カナダ PU投入状況:角田裕毅とルクレールが超過交換、グリッド降格ペナで最後尾!

  • Published: Updated:

国際自動車連盟(FIA)のF1テクニカル・デリゲートによる発表を元に、2022年F1第9戦カナダGPのFP3開始時点における各ドライバー毎のパワーユニット(PU)投入状況を以下にまとめる。

15台が新品コンポーネントを開封した前戦アゼルバイジャンGPに続き、モントリオールでも8台が交換を実施した。

RBPT(ホンダ)製F1パワーユニットを搭載するアルファタウリの角田裕毅は週末を前に今季4基目のICE(内燃エンジン)を含めて全交換を行い、更にFP3に向けて3基目のCE(コントロール・エレクトロニクス)及びES(バッテリー)の封を切った。最後尾からのスタートとなる。

バクーでのパワーユニットトラブルについてフェラーリは「修復不可能」である事が確認されたとして週末を前に、シャルル・ルクレールに今季3基目となるICE、MGH-K/H、及び2基目のCEを新たに搭載した。

具体的にどのコンポーネントが破損したかについては明らかにされていない。

ルクレールは開幕を前にカナダでグリッド降格を受ける可能性があると仄めかしていたが、2番手タイムを刻んだFP2を終えて更にもう1基のCEを開封した事が明らかにされ、2日目に向けて追加で4基目のICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGH-K/Hを開封。最後尾スタートが命じられた。

なおフェラーリはバクーでのトラブルについて、スペインで発生したPUトラブルが関連している可能性があると説明した。恐らくは、その際に交換しなかったコンポーネントが問題の原因となった可能性があるという事だろう。

開幕前にはエステバン・オコン(アルピーヌ)がCE及びESを除くコンポーネントを一新した。ケビン・マグヌッセン(ハース)は3基目のICE、ターボ、MGH-H、そして4基目のエキゾーストに交換。またランス・ストロール(アストンマーチン)とニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)は2基目のエキゾーストの封を切った。

2日目に向けてはカルロス・サインツ(フェラーリ)が3基目のICEを、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)が2基目のESを開封した。

V6ハイブリッド・ターボ導入9年目の今年はICE、ターボ、MGU-H、MGU-Kが各々年間3基まで、CE、ESは各2基まで、そしてエキゾースト・システムは年間8セットまでに使用が制限されている。

ジル・ビルヌーブ・サーキットは比較的オーバーテイクが容易で、グリッド降格による影響が少ない。

F1カナダGP:パワーユニット投入状況

Team Driver ICE TC MGU-H MGU-K ES CE EX
メルセデス G.ラッセルRUS 2 2 2 2 1 1 3
L.ハミルトンHAM 2 2 2 2 1 1 3
レッドブル・RBPT M.フェルスタッペンVER 2 2 2 2 1 1 3
S.ペレスPER 2 2 2 2 1 1 4
フェラーリ C.ルクレールLEC 4 4 4 4 3 3 4
C.サインツSAI 3 2 2 2 2 2 4
マクラーレン・メルセデス D.リカルドRIC 2 2 2 2 1 1 2
L.ノリスNOR 2 2 2 2 1 1 2
アルピーヌ・ルノー F.アロンソALO 4 4 4 4 3 3 4
E.オコンOCN 3 3 3 3 2 2 3
アルファタウリ・RBPT P.ガスリーGAS 3 3 3 3 2 2 5
角田裕毅TSU 4 4 4 4 3 3 5
アストンマーチン・メルセデス L.ストロールSTR 2 2 2 2 2 2 2
S.ベッテルVET 2 2 2 3 2 2 2
ウィリアムズ・メルセデス A.アルボンALB 2 2 2 2 2 2 2
N.ラティフィLAT 2 2 2 2 2 2 2
アルファロメオ・フェラーリ V.ボッタスBOT 3 3 3 2 2 2 4
周冠宇ZHO 2 2 2 2 1 1 3
ハース・フェラーリ K.マグヌッセンMAG 3 3 3 3 2 2 4
M.シューマッハMSC 2 3 2 2 2 2 4

F1カナダGP特集