アレクサンダー・シムズ(BMW iアンドレッティ・モータースポーツ)、R10ベルリンE-Prix
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BMWとアウディが相次いでフォーミュラE撤退を発表…変革への「教訓とすべき」とメルセデス

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アウディとBMWという二つのドイツ自動車メーカーが、来季2020-21年シーズン末を以てフォーミュラEから撤退する事を発表した。2014年に開幕した排ガスゼロを謳う電動フォーミュラシリーズは、来年の7シーズン目を迎えるに際して変革を迫られている。

BMWは2018-19年シーズンの第2世代の幕開けと共に、日産並びにDSと共にワークスチームとしてフォーミュラEに参戦。12月2日(水)に声明を発表し、選手権を去る事を明らかにした。

撤退の理由としてBMWは、フォーミュラEという場にはこれ以上、市販車市場に転用可能な技術開発のチャンスがないため、と説明。今後については「第5世代のBMW E-drivesを搭載する新シリーズの生産に集中」するとして、代替のモータースポーツ計画への言及はなかった。

フォルクスワーゲン・グループ傘下のアウディは2017年よりファクトリーチームとしてフォーミュラEに参戦し、アプト・スポーツラインとの提携時代を含めた6年間で12回の優勝を含む計43回の表彰台を獲得。2017年にはドライバーズタイトルを、2018年にはチームタイトルを手にするなど成功を収めてきたが、去る11月29日に来季限りでの撤退を発表した。

アウディのマルクス・ドゥスマン取締役会会長は撤退について「電動車によるモビリティは未来の夢ではなく現実のものになった」と説明。今後はパワートレイン・サプライヤーとしてのみシリーズに関与すると共に、2022年のダカールラリーに電動ドライブトレインを搭載するプロトタイプカーで参戦する計画を明らかにした。また、LMDhプログラムにも焦点を移していくという。

なおアウディはダカールラリーを選んだ理由として「最も過酷なモータースポーツ」であり「搭載技術に関しての自由度が大きい」と説明した。

フォーミュラEへの参入を検討しているメーカーとしては、キアとヒュンダイの韓国勢の名が取り沙汰されており、シリーズ主催者にとって”穴を埋める”のは困難ではないものと見られるが、ドイツ資本の自動車メーカーとして同じようにフォーミュラEに参戦しているメルセデスは、2社の相次ぐ撤退はシリーズに対する警告だと考えている。

メルセデスのモータースポーツ部門を率いるトト・ウォルフは英Autosportのインタビューに対して、予算上限案に関する議論の加速が必要であるとした上で、収入配分の見直しとレギュレーションの安定化など、これを改善のための「教訓」にすべきとの認識を示した。