ピレリのインターミディエイトタイヤ
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F1ベルギーGPタイヤ戦略分析 | 予選主流はウルトラソフトが濃厚、持ち数少ないソフトがレースの鍵

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F1ベルギーGPの予選で主流となるのは、最も柔らかいコンパウンドのウルトラソフトタイヤになる可能性が濃厚となった。金曜初日のフリー走行では、赤色のスーパーソフトタイヤのパフォーマンスが伸びなかった一方で、黄色のソフトタイヤと紫色のウルトラソフトタイヤがタイムアップに大きく貢献していた。

午前のFP1ベストタイムをコンパウンド別に見てみると、最も速かったのはウルトラで1分45秒502(キミ・ライコネン)、これに続いたのはソフトの1分45秒555(ルイス・ハミルトン)、最も遅かったのはスーパーソフトで1分46秒439(ハミルトン)となっている。

午後のFP2でも各コンパウンド間の序列は変わらず、ウルトラ、ソフト、スーパーソフトの順であった。金曜のコンディションにおいては、ウルトラとソフトとのギャップは大凡0.1秒程、ウルトラとスーパーとのギャップは1秒程と言える。

ピレリのマリオ・イゾラは、予選前のセッションでタイヤに関するデータを如何に多く収集できるかが勝負の行方を握ると語る。

「週末は始まったばかりですが、スーパーソフトとウルトラソフトとの間には1秒のパフォーマンスギャップが確認されています。ソフトコンパウンドは効果的なレースタイヤになるかもしれません。3回あるフリー走行で全てのコンパウンドを試すことによってアドバンテージを得られば、幅広いレース戦略を取ることが可能になります。したがって、練習セッションの間にどれだけ多くのデータと情報を集めるかがチームにとっては重要なのです」

今週末、ソフトタイヤはあまり人気がなく、最も多くチョイスしたドライバーで4セットに留まっている。レッドブルとウィリアムズ、そしてストフェル・バンドーンは僅かに1セット。そのため、予選の主流タイヤがウルトラソフトになるのはほぼ確実な情勢だ。

逆にソフトタイヤに余裕があるのはメルセデスとフェラーリ、フォース・インディアとハースだ。ソフトタイヤは決勝結果を大きく左右するダークホースになるかもしれない。

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