予選Q2を終えて歩いてガレージに戻る角田裕毅(アルファタウリ)、2023年3月4日F1バーレーンGP
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角田裕毅、こじ開けたQ2の壁…想像を絶するメガラップが生んだ”まさか”の中古アタック

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ウィリアムズとの最下位争いが予想されていたにも関わらず、角田裕毅は3月4日(土)のF1バーレーンGP予選のQ1で驚きの8番手タイムを刻み、「相当難しい」と考えられていた”Q2の壁”をこじ開けてみせた。

ただ、Q1では全てのランで新品タイヤを使用したにも関わらず、Q2では2回のフライングラップを共に性能が落ちた中古タイヤで走行。結果、Q1で刻んだ自己ベストに1秒以上劣る1分32秒510しか記録できず、14番手に留まった。

夜のバーレーン・インターナショナル・サーキットでタイム計測に取り組む角田裕毅(アルファタウリ)、2023年3月4日F1バーレーンGP予選Courtesy Of Red Bull Content Pool

夜のバーレーン・インターナショナル・サーキットでタイム計測に取り組む角田裕毅(アルファタウリ)、2023年3月4日F1バーレーンGP予選

仮にQ1の自己ベストを刻んでいれば、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)を上回る12番手だった計算だ。フレッシュタイヤであればQ3を懸けて争う事ができたかもしれない。

それでもなおテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは「ユーキはクルマから殆ど全てのパフォーマンスを引き出し、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれた」と評価した。

オールドタイヤでの走行となったのは、角田裕毅のメガラップが”Q2進出という想定外の事態”を生み出したためだった。チームはプラクティスの結果を経てQ2進出は困難と考え、Q1で全てを出し尽くす計画を立てていた。

セッションを終えて「ユーキ、Q1のペースは”メガ”でした。Q2では何か起きたのですか?」 と問われた角田裕毅は、Q1で使い切ってしまったため「Q2ではタイヤがなかったんです」と説明した。

そして、新品がなかったために本領を発揮できず「少し悔しい」としながらも、「当初から計画していたことでした。僕らはQ2に進むのは相当難しいと予想していたので」と続けた。

かねてから、アルファタウリの新車「AT04」はシングルラップよりロングランの方が競争力があるとしているだけに、決勝でのトップ10フィニッシュに対する期待が膨らむところだが、入賞は楽ではないと角田裕毅は言う。

「このコンディションにおけるロングランはテストしていないので、今夜はデータを徹底的に調べて、特にグリップを引き出すという点で、明日に向けて可能な限り最強のクルマを作り上げられるよう取り組んでいきます」

「今日のパフォーマンスには満足していますが、最終的に重要なのは明日のレースです。ポイントを目指してきますが、先週のテストを踏まえると全く楽ではないでしょう」

「ですが今日のように、やってみないことには何が起きるかは分かりません」

予選に向けてアルファタウリAT04に乗り込む角田裕毅、2023年3月4日F1バーレーンGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

予選に向けてアルファタウリAT04に乗り込む角田裕毅、2023年3月4日F1バーレーンGP

初日FP2で18番手止まりだったAT04が底辺から抜け出したのは、前日の夜に行われたセットアップ変更によってマシンバランスが改善された事に依るところが大きい、とエギントンは説明した。

ただ、コンストラクターズ選手権6位という目標を達成のためには、まだまだやるべき仕事が山積みだ。

AT04の前進についてエギントンは「有望」としながらも、「我々が望むクルマに仕上げるためにはまだやるべき事がたくさん残っている」と強調し、次のように続けた。

「ご想像の通り、我々はAT04のこれまでのパフォーマンスに満足していないが、明日のレースはもう一つの重要なマイルストーンだ。先に控えるイベントではエアロアップグレードが投入される予定だ」


2023年F1バーレーンGP予選ではマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。2番手にセルジオ・ペレスが続き、レッドブルがフロントロウを独占する結果となった。

決勝レースは日本時間3月5日(日)24時にフォーメーションラップが開始され、1周5412mのバーレーン・インターナショナル・サーキットを57周する事でチャンピオンシップを争う。日本ではDAZNフジテレビNEXTで完全生配信・生中継される。

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