2018年F1中国GPの優勝トロフィーを手に喜ぶレッドブルのダニエル・リカルド
copyright Red Bull Content Pool

前年勝者リカルド、2連覇なるか?「去年は皆が”ハエ”のように脱落していった」

  • Published:

来週末に行われるF1第4戦アゼルバイジャンGPに向けて、レッドブルのダニエル・リカルドが抱負を語った。生存僅か13台という昨年のバクー市街地コースでのサバイバルレースを制したリカルド。前戦中国GPのウィナーは、2連勝を飾りレッドブル残留を決断するのだろうか?

最高にスリリングな愛すべきサーキット

ダニエル・リカルド

バクー市街地コースは、他のストリートサーキットとは違ってオーバーテイクが可能なトラックなんだ。モナコやシンガポールとは対照的に、あそこには追い抜ける箇所がたくさんある。

一番難しいのはブレーキングだね。ブレーキングポイントが多い事もあるけど、ペダルを踏むのを出来るだけ遅くしなきゃならないし、ミスすればウォールの餌食になってしまうし…。もしタイヤロックでもしようものなら壁に激突しちゃうから、ブレーキの限界を探るのがめちゃくちゃ難しくて、自信が持てるレベルにまでいけないんだ。

1コーナーや2コーナー、後はDRSのあるストレートで限界まで攻めようとすると、ウォールがどんどんドンドン目の前に迫ってくるんだ。すると体が本能的にブレーキを踏め、ブレーキを踏め、ブレーキを踏め!って叫ぶんだ。レイトブレーキングするためには相当な自信が必要だよ。それがバクーで一番むずかしいところだね。モナコは殆どコーナリングしてるようなイメージだけど、バクーはとんでもない高速サーキットだからね。

ストリートサーキットは愛すべき場所であると同時に、リスペクトと知的な理解が欠かせないコースだよ。速く走るためには限界に挑戦しなきゃならないけど、そうすると痛い目を見る可能性があるからね。

去年のグランプリは、色んな意味で多くの人にとって最高のレースだったんじゃないかな。先週の上海の時もそうだったけど、あの時もチームは素晴らしい戦略でもって最高のタイミングでピットインするよう指示してくれた。まさか先頭に出られるなんて思ってもみなかったけど、前を走ってた皆がハエみたいに脱落していったし、何回か良いオーバーテイクも決める事ができて、全ての流れが勝利へと繋がっていったんだ。

フィニッシュラインを横切った時はちょっと頭が混乱したよ。ハイになっただけじゃなくて、一体どうやって勝ったんだろう??ってね。本当に最高だった。楽しいレースだったし、思い出のレースの1つだよ。


2018年第4戦アゼルバイジャンGPは、日本時間4月27日(金)18時からのフリー走行で幕を開ける。舞台となるのは世界最速のストリートサーキットであるバクー市街地コース。1周の長さはベルギーGPのスパ・フランコルシャンに次ぐ約6kmと相当に長く、2016年の初開催の際には、当時ウィリアムズに在籍していたバルテリ・ボッタスが、F1での最高速記録を更新する378km/hをマークしている。

F1アゼルバイジャンGP特集