メルセデスF1、飛躍的に性能が向上した最新エンジンモードをアゼルバイジャンGPに投入
メルセデスAMGが改良された最新版のエンジンモードをアゼルバイジャンGPで投入した事が明らかとなった。メルセデスが製造するパワーユニットには「パーティーモード」と呼ばれるパフォーマンス重視の仕様が備わっており、回生エネルギーの使用と回収のバランス配分及び、ICE性能を変化させる事でパフォーマンスの制御を行っている。
バクー市街地コースで行われているアゼルバイジャンGP初日を終えたフォース・インディアのチーフ・オペレーティングオフィサーを務めるオットマー・サフナウアーは、更に強力となった新しいエンジンモードの使用が許可された事を認めた。
「時にメルセデスは、開発中のよりパワフルなエンジンモードを解禁しないため、潜在的なパフォーマンスが制限されてしまう事がある。彼らは信頼性の観点から開発中の強力なモードの検証を行う。安全に問題なく使えるかどうかを確かめるためにね。確認が取れれば、カスタマーの我々を含めた全員に使用が許可される」
「恐らくはコンマ1秒程度のゲインがあると思う。予選ではコンマ05秒程度だろう。予選モードは少し長めの使用が可能になった。レース中には我々が”レース・プラス・モード”と呼んでいる2つのモードを使う。みんな好きなように名付けて呼んでいるよ。より速く走れるモードでは、これまで以上に長く走る事ができるようになっている」
サフナウアーによれば、レース・プラス・モードの使用可能距離は20~30km分増加しているという。F1におけるレース規定周回数はモナコGPを除き305kmと決められているため、かなり大規模なアドバンテージを得る事になる。
メルセデスの新しい秘密兵器はワークスのメルセデスチームの他、同エンジンの供給を受けているフォース・インディア、ウィリアムズの全てのカスタマーチームで使用が可能となる。