ホンダF1の長谷川祐介
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ホンダF1長谷川祐介「新エンジンの有効性を確認、パワーが向上している」F1アゼルバイジャンGP 2017《初日》

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23日(金)に幕を開けたF1アゼルバイジャンGPに新スペックエンジンを投入したホンダF1。F1プロジェクトを統括する長谷川祐介は「エンジンパワーの向上という点で確実に進歩している」と語り、投入した新型パワーユニットの有効性が確認できた事を明らかにした。

出力が向上した新型ホンダエンジン

改良が施された新しいICE(PUを構成するコンポーネントの内、所謂”エンジン”と呼ばれる内燃機関)の成果は、フェルナンド・アロンソが叩き出したスピードトラップにも見て取れる。アロンソはFP2で一時、上から3番目となるトップスピード時速342.4kmをマークしていた。しかも、この速度を計測したのはタイムを出すためのアタックラップではなかったと言う。ホンダエンジンがスピードトラップで上位10位に位置したことは、今季これまで一度もなかったように記憶している。

世界遺産に指定されるバクーを駆け抜けるMCL32
©McLarenF1 バクーを駆け抜けるMCL32

この日のマクラーレン・ホンダは、2台のマシンで異なるダウンフォースレベルを試していた事もあり、アロンソがダウンフォースレベルを極限にまで少なくしていた=最高速度が出やすい状態であった可能性は否定できないものの、それを差し引いても、これまでのホンダのパフォーマンスに比べれば実に印象的な速さと言えるだろう。

残念な事に、アロンソはFP2の終盤でアタックラップを終える前に、ギアボックストラブルでセッションを終える事になった。にも関わらず、最速タイムを記録したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)から遅れること2.153秒の12番手につけている。

アゼルバイジャンGP金曜初日のセッションを振り返り、ホンダF1を代表して長谷川祐介が発表したコメントを以下に紹介する。

ホンダF1:初日を終えて

長谷川祐介ホンダF1プロジェクト総責任者

我々はバクーでフェルナンド・アロンソのマシンにアップデートを投入し、今日の両方のセッションでこの新PUを稼働させました。スケジュールに従って計画されたプログラムを通して、アップデートの効果をデータ上で確認する事ができました

FP2でフェルナンドがマシンを停めなければならなかったのは残念です。と言うのも、トラブルはアタックラップを行う前に発生してしまったからです。とは言え、エンジンパワーの向上という点で確実に進歩していることを確認できました。全体的には今日の結果をポジティブなものとして考えています。新しい仕様のパワーユニットに大きな問題は見られず、心強いステップアップを果たせたと感じています。

ストフェルにとっては初めてのサーキットでしたが、彼は素晴らしい出だしを見せてくれたので、スケジュールに沿ってプログラムを進めることが出来ました。ここは長いストレートを持つパワー要求の激しいサーキットですので、明日の予選が我々にとって難しいものになるのは間違いありませんが、いつもの様にベストを尽くすつもりです。


2017年第8戦F1アゼルバイジャンGP初日の詳細についてはFP1結果とダイジェストFP2結果とダイジェストをそれぞれ参照されたい。アゼルバイジャングランプリの開催日程・結果・最新ニュース・サーキットガイドなど、アゼルバイジャンGPに関する情報についてはF1アゼルバイジャンGP特設ページをご覧あれ。

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