F1オーストリアGP予選での3番グリッドを喜ぶレッドブル・ホンダのガレージ
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ホンダF1、初優勝に向けて”予想外”に「ポジティブ」なフロントロウを獲得 / F1オーストリアGP《予選》

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29日土曜に行われたF1第9戦オーストリアGP予選では、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがメルセデスの1台を蹴落としてフロントロウを獲得。2015年のF1復帰後初めてとなるホンダ初優勝に向けて好位置を確保した。

ホンダエンジン勢は、レッドブルの母国レースで全4台が最新型スペック3エンジンを搭載し、レッドブルの2台が予選Q3へと進出。中でも昨年のウィナーであるフェルスタッペンは、バルテリ・ボッタスを抑えて、2番手ルイス・ハミルトンにコンマ2秒と迫る3番手タイムを記録したが、予選後の裁定でハミルトンに3グリッド降格の裁定が下り、フェラーリのシャルル・ルクレールと並んで最前列からレースをスタートする事となった。

チームメイトが予選3番手、フロントロウのサプライズを披露した一方で、ピエール・ガスリーはトップから1.2秒遅れの9番手。5番手マグヌッセンまでが僅かコンマ1秒という接戦だったとは言え、フェルスタッペンとのギャップは0.76秒。シート喪失の噂が絶えない中、非常に厳しい状況に追い込まれた。

スクーデリア・トロロッソは、エンジン交換に伴うグリッド降格が決定しているアレックス・アルボンが13番手。ダニール・クビアトは不運なトラフィックに見舞われた事もあり、18番手でQ1敗退を喫した。クビアトの走行を妨害したとして、予選後にウィリアムズのジョージ・ラッセルに3グリッド降格が言い渡された

  • 3番手:フェルスタッペン
  • 9番手:ガスリー
  • 13番手:アルボン
  • 18番手:クビアト

パドックでフェルスタッペンの予選3番手タイムを予想していた者がいたかどうかは分からない。だがフェルスタッペンが予想していなかったのは確かだ。予選を終えたフェルスタッペンは「ここでの僕らは困難になると予想していただけに、予選は全然楽しみじゃなかった」と語った。

ポールポジションのシャルル・ルクレールはの大きいソフトでレースをスタートするが、フェルスタッペンは中間コンパウンドのミディアム。レースペースで1周あたり1秒も速いハミルトンをキャッチアップするのは簡単ではないが、2年連続優勝の可能性はゼロではない。

ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「決勝に向けてポジティブ」と語り「レッドブルのホームグランプリで良い結果が得られるよう準備を続けていく」と誓った。

ホンダF1:オーストリアGP予選

以下、ハミルトンへの裁定前のコメント

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日は過去2レースと同様に、高い気温の中での予選となりました。厳しいコンディションの中、フェルスタッペン選手が素晴らしいパフォーマンスを見せ、モナコGPと並ぶ今季ベストリザルトとなる3番グリッドを獲得してくれました。明日の決勝に向けてポジティブなポジションだと考えています。

スクーデリア・トロロッソに関しては、クビアト選手が不運な形でQ2進出を逃してしまい残念に思っています。スペック3投入のペナルティーで後方グリッドからのスタートとなるアルボン選手と共に、着実にポジションを上げるようなレース展開となることを期待しています。

明日は更に気温が上がり、ドライバーにとってもタフなコンディションが予想されていますが、レッドブルのホームグランプリで良い結果が得られるよう準備を続けていくつもりです。


ポールポジションはスクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール。2番手にはメルセデスのルイス・ハミルトン、3番手には2年連続優勝を狙うレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが続く結果となった。

2019年F1第9戦オーストリアグランプリ決勝レースは、日本時間30日(日)22時10分から行われ、1周4381mのレッドブル・リンクを70周する事で勝敗を決する。

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