ペナルティを受けポイント圏内に降格させられたF1オーストラリアGPの決勝レースを経てうつむきながらピットレーンを歩くカルロス・サインツ(フェラーリ)、2023年4月1日アルバート・パーク・サーキットにて
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

激怒自認…全責任を問われたサインツ「こんな不公平なペナルティは見たことない」

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スクーデリア・フェラーリのカルロス・サインツは4位から12位へと降格したF1第3戦オーストラリアGPを経て「こんな不公平なペナルティは見たことない」と述べ、酷く腹を立てた様子を見せた。

ペナルティについて問われたサインツは目を見開いて「申し訳ない。今は話せない。本当に怒ってる。それに本当にガッカリだ…(長い沈黙)兎に角、何も言えない」と答えた。

「これからスチュワードのところに行って、ペナルティを撤回させたいと思ってる。僕はそれに値しない。こんな不公平なペナルティはこれまで見たことがない」

「だから、まずはスチュワードのところに行ってくる。その後、ここに戻ってくるよ。じゃなきゃ彼らはまた別のペナルティを科してくるからね」

ケビン・マグヌッセン(ハース)のクラッシュによる赤旗を経てサインツは、リスタート直後のターン1でイン側に飛び込み、立ち上がりの際、アウト側にいたフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)の足を引っ掛ける格好となった。

サインツはそのままターン3へと向かったが、アロンソはスピンを喫してコース外に飛び出した。エンリケ・ベルノルディら4名から成るオーストラリアGPのスチュワードは、「全ての責任」はサインツにあると断じた。

その理由についてスチュワードは「14号車(アロンソ)はターン1で55号車(サインツ)より大きく前に出ていた。にも関わらず55号車は14号車に突っ込み、スピンしてコースアウトさせた。よって5秒ペナルティを科した」と説明した。

通常であれば、いわゆる「1周目の事故」として寛大な判断が下されるものだが、スチュワードは「衝突回避を講じるのに十分なギャップがあったが、それを怠った」と補足した。

サインツは4位でチェッカーフラッグを受けたが、セーフティーカー先導下でのラップとなったため後続は数珠つなぎ状態で、5秒加算によって一気に12位にまで後退した。代わって角田裕毅(アルファタウリ)がポイント圏内最後の10位に滑り込んだ。

赤旗中、レースエンジニアを務めるリカルド・アダミからペナルティの決定が告げられるとサインツは「あり得ない」「そんなの駄目だ!どうかお願いだ。頼む、頼む、頼む、頼むから待ってくれ。話し合わせてほしい。ペナルティは明らかに厳しすぎる」とチームに懇願し続けていた。

サインツは過去12ヶ月間に渡ってペナルティポイントなしのクリーンなレースを戦ってきたが、この日の接触により5秒だけでなく2点のペナルティポイントを科される事となった。


4月2日(日)にアルバート・パーク・サーキットで行われた2023年F1第3戦オーストラリアGP決勝レースでは3回に渡って赤旗が振られ8台がリタイヤするという大混乱のレースとなり、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾る結果となった。

バクー市街地コースを舞台とする次戦アゼルバイジャンGPは4月28日のフリー走行1で幕を開ける。

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