アンドレッティ、F1参戦に向けキャデラックと提携! FIA新チーム承認プロセスへ
アンドレッティ・グローバルは米国現地1月5日(木)、ゼネラルモーターズ(GM)と提携してFIA-F1世界選手権への参戦を目指していく計画を明らかにした。実現の暁には少なくとも1人のアメリカ人ドライバーを起用する。
GMは傘下の高級車ブランド「キャデラック」を掲げる。「アンドレッティ・キャデラックチーム」は米国インディアナポリスを拠点とし、これとは別に英国にサポート施設を展開する計画だ。
パワーユニットを自社生産するのかなど、本計画におけるGMの関与のあり方は不明だが、実現すればキャデラックは初めてF1に参戦することになる。
”アンドレッティ・キャデラック”の最初のステップはFIAが予定している「関心表明プロセス」へのエントリーとなる。
詳細は明らかにされていないものの、モハメド・ベン・スレイエムFIA会長は1月2日(月)、新チームのための承認手続きを開始する計画を発表した。
アンドレッティ・グローバル率いる1978年のF1王者、マリオ・アンドレッティの息子マイケルは「我々はF1の新たなチームとなるに相応しいと考えており、シリーズとパートナーに価値を、そしてファンに興奮をもたらすことができると感じている」と語った。
「GM及びキャデラックと共に、この目標を追求していくことができ誇らしく思う。GMとアンドレッティは共に、レース愛から生まれたレガシーを共有している」
「我々は今、モータースポーツに対する情熱とイノベーションへの献身を結集し、真の意味でのオールアメリカンF1を実現するための機会を手にした」
「我々は共に、評価プロセスにおいてFIAが提示した手順とステップをフォローし続けていく」
これを受けてベン・スレイエムFIA会長は「キャデラックとアンドレッティの提携の知らせを歓迎したい。FIA-F1世界選手権の関心表明プロセスに関する更なる議論を楽しみにしている」と述べた。
アンドレッティとGMが手を組むのはこれが初めてではない。アンドレッティ・オートスポーツは2012・13年のインディカー・シリーズでGM傘下のシボレーからエンジン供給を受けていた。
GMのマーク・ロイス社長は「レース界におけるこの歴史的な瞬間にアンドレッティ・グローバルとチームを組むことができ光栄に思う」と述べた。
「我々はモータースポーツと技術革新において長く豊かな歴史を有している。アンドレッティ・グローバルと組んでアメリカンF1チームを結成し、シリーズとスポーツに対する世界の関心を更に喚起していける事を楽しみにしている」
NetflixのF1ドキュメンタリー「Drive to Survive(邦題:栄光のグランプリ )」の成功を受け米国におけるF1人気は飛躍的に高まっており、2023年シーズンはアメリカで3戦が予定されている。
マーク・ロイスは「キャデラックとF1は共にグローバルな魅力を高めている」とした上で、「アメリカ独自のイノベーション及びデザインをF1にもたらす機会が得られた事を誇りに思う」と付け加えた。
キャデラックのF1参戦は世界的な関心を集め得るものだ。高いレベルでの競争を可能にする資金が保証されるだけでなく、既存のチームを含めたF1全体に商業的利益をもたらす可能性があるという点で、アンドレッティの夢の実現は更にまた一歩、前進したと言えよう。