
F1新チーム参戦へ前進、FIAが審査プロセス開始へ―アンドレッティに追い風
国際自動車連盟(FIA)はこれまでの姿勢を一変し、新規F1参戦希望チームに門戸を開いた。これはアンドレッティ・グローバルをはじめとする候補チームにとって、大きな前進となる。
FIA会長の発言が転機に
FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は1月2日(月)、SNSを通じて次のメッセージを投稿し、新たなチームがグリッドに加わるための手続きについて、組織内で検討を進めていることを明らかにした。
「FIAチームに対し、FIA-F1世界選手権の新たなチーム候補のための関心表明プロセスの開始を検討するよう依頼した」

Courtesy Of Red Bull Content Pool
談笑するレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表とモハメド・ベン・スレイエムFIA会長(2022年8月27日、F1ベルギーGP予選)
「関心表明プロセス」の詳細はまだ不明だが、新規参戦を検討するチームや企業からの応募を受け付け、財政面や技術面の観点から審査する手続きとみられる。
F1で最後に大規模な審査が実施されたのは2010年で、当時15の応募があったものの参戦を果たしたのは3チーム。そのいずれも7シーズン以内に撤退した。F1の新規参戦チームは、2016年にデビューしたハースが最後となっている。
新規参戦への障壁とFIAの変化
今回の方針転換は、閉ざされていた新規参戦の道が開かれたことを意味する。アンドレッティ・グローバルやパンテーラ・チーム・アジアなどにとっては、大きな追い風だ。
FIAは昨年2月、アンドレッティの参戦計画について「検討する立場にない」との見解を示し、新規チーム参入に消極的な姿勢を見せていた。既存チーム側も、新規参戦による分配金減少を理由に否定的だった。
コンコルド協定では、新規参戦には2億ドル(約300億円)の「参入障壁税」が課される。これは既存チームに分配されるが、F1全体の収益が拡大しなければ、既存チームの取り分が減ることになるためだ。
今回FIAの態度が変化した背景には、新規参戦が中長期的にF1全体の利益拡大につながる可能性がある、との判断が働いていると考えられる。
アンドレッティの動向と今後の展望
ザウバー買収交渉が破談に終わった後も、アンドレッティ・グローバルのマイケル・アンドレッティは11番目のエントリーとしてF1参戦を目指しており、先月には「計画は前進している」と強調した。
同チームは、総額2,850億ドル(約40兆円)を運用する資産運用会社グッゲンハイム・パートナーズを支援者に迎え、インディアナポリスに新たな本社を建設する計画を進行中だ。プロジェクトは着実に前進しており、FIAの方針転換によって、現実味を一層増したといえる。