アロンソとピアストリのアルピーヌF1契約を巡り浮上するラティフィ途中交代の噂
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アルピーヌF1チームは2023年に向けてフェルナンド・アロンソとオスカー・ピアストリのどちらを選ぶのか? ピアストリに関しては今季途中でニコラス・ラティフィに代わってウィリアムズからデビューするとの憶測すらある。
「チームメイトが僕より1秒でも速くなったら、僕は手を挙げて他のことをやるつもりだ。今のところ、そういう状況にはないけどね」と語るアロンソは少なくとも「あと2、3年」はF1に留まる意向を示しており、今季の競争力を見てもエンストンのチームとの契約更新の可能性は高く、実際、2年の延長が取り沙汰されている。
F2及びF3を連続制覇してパドックから熱い視線が注がれるオーストラリアの至宝、ピアストリは今年、”嫌々”ながらもリザーブドライバーの役割を受け入れた。来季アルピーヌのシートの望みが薄れる中、マネージャーのマーク・ウェバーは代替シートを探して他チームと接触中と噂される。
何しろ当のピアストリは、もう1年リザーブに甘んじるつもりはないとしており、エステバン・オコンが2024年末までの契約を有している以上、アロンソが同じく24年末までアルピーヌに留まるとすれば、少なくとも後2年はリザーブに甘んじなくてはならない。ウェバーとしても動く他にない状況だ。
他チームへの移籍に際して課題となるのはアカデミー契約だが、アルピーヌとしてもピアストリに経験を積ませたいという背景があるため、契約を保持したまま貸し出すというシナリオは十分にある。実際アルピーヌはピアストリをリザーブドライバーとしてレンタルする契約をマクラーレンとの間で締結した。
では、ウェバーが目をつけているのはマクラーレンなのだろうか? Sky Sportsのテッド・クラビッツは、アレックス・アルボンとニコラス・ラティフィ擁するウィリアムズがピアストリに興味を持っている可能性があると指摘した。
アルピーヌのローラン・ロッシCEOは将来的に再び手元に置けるという条件であれば、ライバルチームへのローン移籍を容認する余地があるとしており、条件が整えば育成のためにも「反対するつもりはない」と語っている。
ピアストリのシートについてクラビッツは、アルボンとラティフィのどちらが取り沙汰されているのかについて詳しい言及を避けたものの、残念ながら後者である事は誰の目にも明らかだ。
26歳のカナダ人ドライバーは悪い意味で一貫してチームメイトに劣勢だ。予選・決勝共に今季はこれまでの開幕4戦で一度もアルボンに勝てておらず、予選でのチームメイトとのタイム差は平均1.177秒にまで達している。
圧倒的な不振に喘ぐドライバーに付いて回るのがシーズン途中での契約解除だ。イタリアの報道によると、ラティフィが今季末の契約満了を待たずにチームから放出されるとの噂がパドックで囁かれていると言う。
なおF1ジャーナリストのジョー・サワードは来季ウィリアムズのシート候補としてメルセデス・フォーミュラEのニック・デ・フリースに言及しているが、当の本人はその可能性を全面的に否定しており、仮にラティフィの早期放出の噂が事実であれば、その代替がピアストリである事に疑いの余地はないだろう。
明確ではない根拠を元にした推測に過ぎないが、シーズン途中での交代劇が起きれば2019年以来の事となる。レッドブル・レーシングは3年前、トロロッソから昇格させたばかりのピエール・ガスリーを半年で出戻りとし、アレックス・アルボンをマックス・フェルスタッペンの新たなチームメイトとした。