フェルスタッペン「それってフェア?」ペレス支援のためのルクレール妨害
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マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はF1第22戦アブダビGP決勝を経て、シャルル・ルクレール(フェラーリ)の走行を妨害する事で僚友セルジオ・ペレスをサポートするやり方は「フェアなのか?」と問いかけた。
ドライバーズランキング2位獲得のためにルクレールより前でフィニッシュする必要があったペレスは折り返し地点まで2番手を走行していたものの、フェラーリからの牽制を受けアンダーカットを防ぐために予期せぬタイミングで追加のピットインを強いられた。
一方のルクレールはペレスがピットに入った事でステイアウト。これによりトラックポジションが入れ替わり、ペレスは追われる側から追う側へと立場が逆転した。終盤に向けて追い詰めたものの、1.322秒届かず3位でフィニッシュした。
チーム史上初のドライバーズランキング1-2を狙うレッドブルとしては、ラップをリードするフェルスタッペンにペースダウンを指示し、ルクレールの頭を塞ぐことでペレスをサポートする事も方法もあり得たが、フェルスタッペンはその戦略に否定的な考えを示した。
ヤス・マリーナでのシーズン最終戦で今季15勝目を挙げたフェルスタッペンは、先のようなチームオーダーは出されなかったとした上で「そういう戦略的判断はかなり微妙だと思う」と語った。
「もちろん、ブロックすることは可能だけど、それってフェアなレース?そういう形でシーズンを終えるのは、あまり良いあり方じゃないと思う」
レッドブルは前戦サンパウロGPでチームオーダーを巡って一騒動を引き起こしたばかりだ。
ペレスはレース終盤、周回遅れのピエール・ガスリー(アルファタウリ)を追い抜く際、不必要に時間を失ったとしているが、同時にデグラデーションへの懸念から第2スティントでペースを抑えた事が敗因の1つだと考えている。
「(チームは)デグが実際より高くなるだろうと考えていたんだと思う。第2スティントでプッシュすべきところをプッシュしなかったために、おそらく2秒をテーブルの上に置いてきてしまったんだ」とペレスは語った。
レッドブルのピットウォールがタイヤライフを懸念していたであろう事はフェルスタッペンの発言からも読み取れる。
フェルスタッペンは「今にして思えば、チームとしてはチェコのために(第2スティントで)もう少しプッシュさせる事もできたはずだと思う」と語る。
「でも後知恵でそう言うのは簡単で、あの時はタイヤに気を配らなきゃならないと考えていたんだ」
「僕らは素晴らしい週末を何度も経験したけど、学ぶべきことは常にある」
サッカーのワールドカップとのバッティングを避けるべくシーズン閉幕が早められたため、今年のウィンターブレイクは例年よりも長い。2023年の開幕バーレーンGPまでの105日間をフェルスタッペンはどう過ごす予定なのか?
「あまり予定を詰め込みすぎないようにするよ。少しリラックスして休んで、家族や友人と一緒に過ごすつもりだ」とフェルスタッペンは明かした。
11月20日(日)に行われた2022年F1第22戦アブダビGPでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインで自身2度目のタイトルシーズンを締め括った。
全22戦のシーズンはこれで全日程が終了した。F1サーカスは冬のオフシーズンを迎える前に、11月22~23日にヤス・マリーナ・サーキットでのポストシーズンテストに臨む。