予選4番手を経て観客の声援に応えるニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、2024年12月7日(土) F1アブダビGP(ヤス・マリーナ・サーキット)
Courtesy Of Haas

F1アブダビGP:予選4番手ヒュルケンベルグに降格ペナ、角田裕毅を含む4名は不問

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ピット出口路のトンネル区間で2台のクルマを追い越し、FIA国際競技規則(ISC)およびイベントノートに違反したとして、2024年F1アブダビGPのスチュワードはニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)に3グリッド降格ペナルティを科す決定を下した。

この結果、予選4番手のヒュルケンベルグは7番グリッドに降格し、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がそれぞれ1グリッドずつ昇格した。

ピット出口規定違反

アブダビGPの舞台、ヤス・マリーナ・サーキットはピット出口にトンネルを備えた独特なレイアウトを持つ。F1レースディレクターのルイ・マルケスはイベントノートを通して、「明らかな問題を抱えて減速しているクルマを除き、ピット出口路での追い越しは禁止される」との通達を出した。

しかしながらヒュルケンベルグは予選Q1の終盤、この指示に反してピット出口路のトンネル区間でカルロス・サインツ(フェラーリ)とジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)を追い越した。

予選後の聴聞会の中でヒュルケンベルグは、レースディレクターの指示に従わなかったことを否定しなかったが、時間内にアタックラップに入るためには2台を追い越すほかに選択肢がなかったと釈明した。

デレク・ワーウィックを含む4名の競技審判団は、ヒュルケンベルグの主張を踏まえた上で、以下の点を指摘して3グリッド降格ペナルティを科した。

  • ガレージ位置の不利や時間制約は規則違反の言い訳にはならない
  • ピット出口での追い越し禁止は「危険な状況」を防ぐための重要なルール

デルタタイム超過で4名調査

また予選では、角田裕毅(RBフォーミュラ1)を含む以下の4名のドライバーが、1分35秒0に設定された指定タイムより遅くラップを走ったとして調査されたが、「不必要に低速」で走行していたわけではないと判断され、不問とされた。

  • ケビン・マグヌッセン(ハース)
  • 角田裕毅(RBフォーミュラ1)
  • セルジオ・ペレス(レッドブル)
  • カルロス・サインツ(フェラーリ)

2024年F1アブダビGP予選では、ランド・ノリスがポールポジションを獲得。2番手にオスカー・ピアストリが続き、マクラーレンが最前列を独占した。3番手にはカルロス・サインツ(フェラーリ)が続いた。

決勝レースは日本時間12月8日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5,281mのヤス・マリーナ・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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