アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーとダニール・クビアト、2020年70周年記念GP予選後
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アルファタウリ︰トップチーム抑えて「気分が良い」ガスリーと、風に翻弄されたクビアト / F1-70周年記念GP《予選》2020

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2020 F1第5戦 70周年記念GP公式予選に挑んだアルファタウリ・ホンダ勢は、ダニール・クビアトがトラックリミットによってタイムを抹消されQ1敗退を喫した一方、ピエール・ガスリーはシニアチームであるレッドブル・ホンダのアレックス・アルボンとマクラーレン勢およびフェラーリ勢を抑えて、堂々の7番手タイムを刻んだ。

初日フリー走行を終えた段階でガスリーは、先週末とは異なりAT01の扱いに手を焼いていると語っていたが、2日目では高い競争力を取り戻した。予選では余裕でQ1突破を果たすと、続くQ2ではテクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントンをして「パーフェクトなラップ」と言わしめる走りを披露。Q3ではシャルル・ルクレールやランド・ノリスを抑えて7番手をマークした。

初日の苦労を思えばこそ、今日の結果は非現実的な感じがするーーセッションを振り返ったガスリーは7番手という結果をこのように形容した。

「予選の結果には凄く満足している! 素晴らしい土曜日になった。Q3に行くのは難しいと予想していたから、何だか夢のような感じだ」とガスリー。

「昨日は少し難しい一日だったけど、チームが金曜日から土曜日にかけての一晩の間にマシンを上手く変更してくれたおかげで、今日は限界までプッシュする事ができた」

「Q2では4番手、そしてQ3ではフェラーリ勢と、マクラーレン、レッドブルの各1台を抑えて7位で終える事ができた。正直、本当に気分が良いし最高の結果だ」

ガスリーはシルバーストンでの2戦連続トップ10フィニッシュを目指す事になるが、当人は、7番手という位置はAT01の本来の競争力を上回るものだと見ており、決勝レースでは、予選で力を出しきれずに後方に甘んじた挑戦者達からの必死の猛攻に耐え抜く必要があると考えている。

「本来あるべき位置に比べて、今日の結果はアウト・オブ・ポジションだと思ってる」とガスリー。

「明日は先週末と比べて全く異なる展開になるだろうし、タイヤ選択という点で戦略的にもかなりアグレッシブになるだろう。タイヤマネジメントも簡単じゃない」

「ハードに戦わなきゃならないことは確かだけど、ベストを尽くしてみせる。今日は堅実な仕事ができたから、明日も同じようにやれれば良いなと思ってる」

一方のクビアトは、Q1の最終アタック中にチャペル(ターン14)で僅かに膨らみフロアへのダメージを認識。その後、ストウ(ターン15)でコースオフを喫した事でトラックリミット規定違反となり、タイム抹消によって16番手が確定した。ピットに戻ってきたクビアトは怒りのあまりステアリングを叩いていた。

予選を終えたクビアトは「不運にも突風にやられてしまった。その影響でターン15でコースオフしてしまいタイムを失ってしまった」と述べ悔しさをあらわにしたが、その一方で、AT01のレースペースは強固であり、決勝では入賞を懸けて争えるはずだと続ける。

「ポジティブな面に目を向ければ、これまでも予選の不調を決勝で巻き返してきた自負があるから、プッシュし続ければ明日は良いレースができると思う。ポイント争いに絡めるはずだ」


ポールポジションはバルテリ・ボッタス。2番手にルイス・ハミルトンが続き、メルセデスがフロントローを独占した。3番手はニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)という結果となった。

2020年 F1-70周年記念グランプリ決勝レースは、日本時間8月9日(日)22時10分にスタート。1周5,891mのシルバーストン・サーキットを52周する事でチャンピオンシップを争う。

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