トラック・リミットを越えたバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、2023年6月30日F1オーストリアGP予選
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

”まるで素人”の如き47件の抹消…無違反は僅か2名、F1オーストリア予選のトラックリミット内訳表

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F1第10戦オーストリアGP予選では34件のトラックリミット違反が発生し、計47件ものラップタイムが抹消される事態となった。セルジオ・ペレス、エステバン・オコン、オスカー・ピアストリはベストタイムの抹消によりQ3進出を逃した。

34件の内の約60%(20件)はターン10の出口で発生。その直前のターン9が約35%(12件)と、最終2コーナーでの違反が大部分を占めた。ターン10での走路外走行は、当該ラップのみならず、翌周のタイムも合わせて抹消される。残りの2件はターン6で発生した。

トラック・リミットを越えて砂利を巻き上げるアレックス・アルボン(ウィリアムズ)、2023年6月30日F1オーストリアGP予選Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

トラック・リミットを越えて砂利を巻き上げるアレックス・アルボン(ウィリアムズ)、2023年6月30日F1オーストリアGP予選

ポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、あまりの違反の多さに「まるで僕らがアマチュアのように見えた」等と不満をあらわにし、少なくともレッドブル・リンクに関してはトラック・リミットの判定方法を見直す必要があるとの考えを示した。

曰く、このコースはレイアウトやタイヤへの負荷という点で、走路内に留まるのが不可能に近く、ドライバーズ・ブリーフィングの中でも議題に上がっていたようだが、従来どおりの判定法のままに予選を迎える事になったという。

全20名のドライバーの中で無違反だったのはシャルル・ルクレールとローガン・サージェントの2名のみで、角田裕毅とニック・デ・フリースのアルファタウリ勢、オスカー・ピアストリ、バルテリ・ボッタス、ジョージ・ラッセルは1回のみ白線を越えた。

抹消されたラップタイムの数としては6回のランド・ノリスが最多だが、違反回数の最多は5回のカルロス・サインツだった。

F1オーストリアGP予選 ドライバー別トラックリミット
チーム ドライバー コーナー タイム
レッドブル マックス・フェルスタッペン 10 1:05.190
10 2:17.209
10 1:04.955
10 2:10.585
セルジオ・ペレス 9 1:05.028
9 1:05.235
10 1:04.990
マクラーレン ランド・ノリス 10 OUT LAP
10 1:05.946
10 1:05.946
10 2:13.805
10 1:05.179
10 2:05.873
オスカー・ピアストリ 9 1:05.213
アルピーヌ ピエール・ガスリー 10 1:05.702
10 PIT
10 1:05.084
10 PIT
エステバン・オコン 10 1:06.341
10 PIT
10 1:05.295
フェラーリ カルロス・サインツ 10 OUT LAP
10 1:06.496
6 1:06.496
9 1:05.815
9 OUT LAP
9 OUT LAP
アストンマーチン ランス・ストロール 9 1:05.177
9 1:05.857
フェルナンド・アロンソ 10 1:05.055
9 1:05.055
ハース ニコ・ヒュルケンベルグ 9 1:06.040
6 1:05.301
ケビン・マグヌッセン 10 1:05.793
10 2:03.532
ウィリアムズ アレックス・アルボン 10 1:05.993
10 1:05.993
10 PIT
9 1:05.340
アルファロメオ 周冠宇 10 1:06.498
10 PIT
バルテリ・ボッタス 10 1:05.513
メルセデス ルイス・ハミルトン 10 1:06.723
10 PIT
ジョージ・ラッセル 9 1:05.408
アルファタウリ ニック・デ・フリース 10 1:06.058
角田裕毅 10 1:05.863

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