2024年インディ500のエントリーリストが確定、4台目のマクラーレンはアイロット…予選落ち=バンプアウトあり
アロー・マクラーレンがカラム・アイロットの起用を発表した事で、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)で行われる2024年の第108回インディ500の全エントリー、34台が確定した。
マクラーレンは5月9日、シーズン開幕前のマウンテンバイクの事故により左手首を負傷し、一度も出走する事なくチームを去ったデイビッド・マルーカスの後任としてテオ・プルシェールと契約を結んだ事を発表した。
ただ、2023年のFIA-F2選手権王者はインディ500には出走せず、代わりにセント・ピーターズバーグとサーマル・クラブのノンポイント・レースでマルーカスの代役を務めたアイロットが6号車シボレーをドライブする事が5月13日、明らかにされた。これにより500のフルエントリーが確定した。
No. | Driver | Team | Engine |
---|---|---|---|
2 | ジョセフ・ニューガーデン | Team Penske | Chevrolet |
3 | スコット・マクラフリン | Team Penske | Chevrolet |
4 | キフィン・シンプソン | Chip Ganassi Racing | Honda |
5 | パトリシオ・オワード | Arrow McLaren | Chevrolet |
6 | エリオ・カストロネベス | Meyer Shank Racing w/ Curb-Agajanian | Honda |
6 | カラム・アイロット | Arrow McLaren | Chevrolet |
7 | アレキサンダー・ロッシ | Arrow McLaren | Chevrolet |
8 | リーヌス・ルンドクヴィスト | Chip Ganassi Racing | Honda |
9 | スコット・ディクソン | Chip Ganassi Racing | Honda |
10 | アレックス・パロウ | Chip Ganassi Racing | Honda |
11 | マーカス・アームストロング | Chip Ganassi Racing | Honda |
12 | ウィル・パワー | Team Penske | Chevrolet |
14 | サンティノ・フェルッチ | A.J. Foyt Enterprises | Chevrolet |
15 | グレアム・レイホール | Rahal Letterman Lanigan Racing | Honda |
17 | カイル・ラーソン | Arrow McLaren/Rick Hendrick | Chevrolet |
18 | ノーラン・シーゲル | Dale Coyne Racing | Honda |
20 | エド・カーペンター | Ed Carpenter Racing | Chevrolet |
21 | リーナス・ヴィーケイ | Ed Carpenter Racing | Chevrolet |
23 | ライアン・ハンター=レイ | DRR-CUSICK MOTORSPORTS | Chevrolet |
24 | コナー・デイリー | DRR-CUSICK MOTORSPORTS | Chevrolet |
26 | コルトン・ハータ | Andretti Global w/ Curb-Agajanian | Honda |
27 | カイル・カークウッド | Andretti Global | Honda |
28 | マーカス・エリクソン | Andretti Global | Honda |
30 | ピエトロ・フィッティパルディ | Rahal Letterman Lanigan Racing | Honda |
33 | クリスチャン・ラスムッセン | Ed Carpenter Racing | Chevrolet |
41 | スティング・レイ・ロブ | A.J. Foyt Enterprises | Chevrolet |
45 | クリスチャン・ルンガー | Rahal Letterman Lanigan Racing | Honda |
51 | キャサリン・レッグ | Dale Coyne Racing with RWR | Honda |
60 | フェリックス・ローゼンクビスト | Meyer Shank Racing | Honda |
66 | トム・ブロンクビスト | Meyer Shank Racing | Honda |
75 | 佐藤琢磨 | Rahal Letterman Lanigan Racing | Honda |
77 | ロマン・グロージャン | Juncos Hollinger Racing | Chevrolet |
78 | アグースティン・カナピーノ | Juncos Hollinger Racing | Chevrolet |
98 | マルコ・アンドレッティ | Andretti Herta w/ Marco & Curb-Agajanian | Honda |
昨年のインディ500で予選28番手ながらも数周に渡ってリードラップを刻み、最終12位でフィニッシュした25歳のイギリス人ドライバーは、3回目の挑戦となる今月末の第108回大会に向けて「慣れ親しんだクルマ、そして慣れ親しんだアロー・マクラーレンというチームでこのレースに臨めることに感謝したい」と語った。
「IMSで行われた4月のオープンテストは天候の影響で短縮されてしまったけど、走行は実り多いものだった。チームとの関係も良好だし、メイ・オブ・マンスでは一丸となってベストを尽くしていきたい」
アイロットについてマクラーレンのギャビン・ウォード代表は「彼が持つこのチームおよびインディ500での経験は、今シーズン最大の2週間に渡るレースウィークにおいて大きな価値があるものだと考えている」と語った。
「彼とこのチームは今年序盤の2つのレースで上手くやってくれた。今回も同じようにやってくれると期待している。カラムと6号車のチームは、我々の他のクルマと同じように、予選と決勝の双方で上位グリッド付近で戦ってくれるはずだ」
第108回インディ500は現地5月14日(火)にイベント初日を迎える。34台のマシンが33のスタート枠を争う予選は5月18日(土)・19日(日)に、歴史的な2.5マイル・オーバルでの最終決戦は5月26日(日)に行われる。
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)と契約し、2017年と2020年に続く3度目の制覇を狙う佐藤琢磨を筆頭に、本大会には7名の500チャンピオンが顔を揃える。
昨年のウィナーであるジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)、4度の優勝を誇るエリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク・レーシング)、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)、ライアン・ハンター=レイ(キュージック・モータースポーツ)、アレクサンダー・ロッシ(マクラーレン)、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が佐藤琢磨と共にリストに名を連ねる。
今年5勝目を挙げた場合、49歳のカストロネベスは史上最多勝利数の単独トップに立つだけでなく、アル・アンサーの記録を塗り替えインディ500史上最年長優勝者としても歴史にその名を刻む事になる。
エントリーリストに並ぶ5名のシリーズチャンピオンの中で唯一500での勝利がないアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)は初制覇を目指す事になる。
2021年NASCARカップ・シリーズのチャンピオンであるカイル・ラーソンにとっては、同じ日にシャーロット・モーター・スピードウェイで行われるNASCAR600マイルとのダブル参戦となる。過去にこの業績を成し遂げたのはジョン・アンドレッティ、トニー・スチュワート、ロビー・ゴードン、そしてカート・ブッシュの4名しか存在しない。
500ルーキーはラーソンの他に、マーカス・アームストロング、キフィン・シンプソン、リーヌス・ルンドクヴィストのチップ・ガナッシ勢に加えて、トム・ブロンクビスト(メイヤー・シャンク)、クリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター)、ノーラン・シーゲル(デイル・コイン)と、7名がリストに並ぶ。
第108回インディ500はシリーズ全レースを放送するスポーツ専門チャンネル「GAORA SPORTS」が生中継する。スカパー!を通して1,320円/月(税込)で視聴できる。