第107回インディ500の予選1日目のセッションが米国現地5月20日(土)に行われ、フェリックス・ローゼンクビスト（アロー・マクラーレン）が史上3番目に速い4周平均233.947mphを記録してトップに立った。

佐藤琢磨（チップ・ガナッシ）は1回目のアテンプトでオーバーステアに見舞われ、4周目に壁スレスレの際どいシーンがあったものの、232.857mphを記録して暫定8番手につけると、2回目のアテンプトで7番手に浮上。2日目の”トップ12予選”進出を果たした。

この日のセッションにより、5月28日(日)の決勝の10～30グリッドが確定した。また、2日目に行われる”トップ12予選”進出の上位12台と、予選落ちの1台を決する”ラストチャンス予選”組の4台が決まった。

安定したコンディションの中、好調チップ・ガナッシ勢とアロー・マクラーレン勢は全車がトップ12を確保した。

出走順の好条件を活かしたアレクサンダー・ロッシが2番手に続いた事でマクラーレンがトップ2を占拠し、昨夜エンジン交換を行った佐藤琢磨のチームメイト、アレックス・パロウが3番手を刻んだ。

今回のインディ500を以てインディカー・シリーズから引退するトニー・カナーン（アロー・マクラーレン）は1回目のアテンプトでエド・カーペンターと全くの同速度となる232.620mphを記録。3回目の計測で5番手に浮上した。

強豪チーム・ペンスキーはウィル・パワーのみがトップ12に進出した。アンドレッティ・オートスポーツ勢はカイル・カークウッドの15番手が最上位と全滅した。

5度目の制覇を目指すエリオ・カストロネベス（メイヤー・シャンク）は3周目のターン2出口でアウト側のウォールに接触。20番手に留まった。

フンコス・ホリンジャー・レーシングは散々な結果に終わったプラクティスを経て、前日の夜にカラム・アイロットのシャシーを交換。28番手と、ラストチャンス枠を脱した。僚友アグースティン・カナピーノは3周目のターン1で壁に接触。右リアサスペンションの修復を余儀なくされたものの、最終的に27番手をマークした。

最終列争いは佐藤琢磨がかつて所属していたホンダエンジン搭載のデイル・コイン・レーシングとレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの一騎打ちとなり、クリスチャン・ルンガー、グラハム・レイホール、スティング・レイ・ロブ、そしてジャック・ハーヴィーが”ラストチャンス予選”に臨む事となった。

対照的にオープンテストに参加できなかった新興アベル・モータースポーツのRCエナーソンは29番手をマークして500マイルレースの出走権利を確保した。また10年ぶりのインディ500参戦となったキャサリン・レッグはレイホール勢の中で唯一、30番手を刻んでグリッドを手に入れた。

大会6日目の21日(日)は、現地14時からのトップ12予選と現地16時からのラストチャンス予選に続き、トップ12予選の上位6台によるポールポジション争い”ファスト6”が行われる。佐藤琢磨は5番手出走でトップ12予選に臨む。

セッションの模様は日本時間21日(日)0時30分より、スカパー！番組配信「GAORA SPORTS」でライブ配信される。