モンテカルロ市街地コースを走行するレッドブル・ホンダとトロロッソ・ホンダ、2019年F1モナコGP決勝レースにて
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モナコ、新型コロナ対策で商業施設を閉鎖…F1グランプリは絶望的か

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、2020年のF1モナコGPの開催が絶望的な状況に追い込まれた。モナコ政府は14日夜、近隣国における新型肺炎の流行に対応すべく、生活に必須ではない商業施設の閉鎖を決定した。

スーパーマーケットや食品市場、薬局、タバコ販売店、新聞販売店、ガソリンスタンド、銀行などの営業は許可されるが、レストランやカジノ、カフェや劇場、映画館やナイトクラブなどの他のすべての商業施設は、土曜日深夜からこの措置の適用対象となった。なお礼拝堂は開放される。

モナコ政府の15日付けの発表によると、公国内でこれまでに感染した人の数は7名で、過去2日間で一気に4名がCOCID-19の陽性反応を示したという。

F1モナコGPを主催するモナコ自動車クラブ(ACM)は12日に声明を発表し、5月に開催予定のグランプリ・ド・モナコ・ヒストリークおよびF1モナコGPを予定通り開催するとして、サーキットの建設作業に着手した事を明らかにしていたが、その2日後に状況が大きく変化した。

現時点でACMおよび国際自動車連盟(FIA)からの公式の発表はないものの、今回の政令発効に伴いグランプリ開催の望みは限りなくゼロに近づいた。

公国でのF1グランプリはフェラーリのモーリス・トランティニアンが優勝した1955年以降、一度も途切れる事なく続いてきたが、新型肺炎の予期せぬ世界的流行に伴い、64年連続という記録を以て終わりを迎える事になりそうだ。

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