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スナップ・オーバーステア
スナップ・オーバーステアとは、オーバーステア特性のマシンでのコーナリング時に、アクセルを弱めるまたはアクセルオフすることで唐突に発生するリア滑りの事。
オーバーステア車は唯でさえ旋回時のリアのグリップが少ない状態だ。アクセルオフによってマシンの荷重がフロントに移動し、リアのグリップが更に希薄になることで生じる。英語圏ではリフトオフ・オーバーステアと呼ぶほうが一般的。
スナップオーバーは重心がマシン後方にくるリアエンジン車などで顕著に発生する。市販車ではマルチリンクサスペンション等の機能強化によってスナップオーバーを未然に防いでいる。近年では2010年に、トヨタの高級車レクサスGX460にスナップオーバーの発生リスクがあるとして、コンシューマー・レポート誌が「横転の可能性あり、購入すべきでない」との警告を行った。現在ではリコールによって改修が図られている。
一般ユーザー向けの市販車においては防がれるべき特性であるものの、レースカーではスナップオーバーを積極的に用いる場合もある。例えばラリー競技においては、タイトなコーナーで迅速にマシンの方向転換をするために、意図的にスナップオーバーを発生させたりする。