
角田裕毅、大躍進7番手の”その先”へ「はい、間違いなく」さらに高まるRB21への自信
2025年F1世界選手権第11戦オーストリアGPの初日プラクティスで、角田裕毅(レッドブル・レーシング)が目覚ましい進歩を見せた。午前中のFP1では17番手と苦戦を強いられたものの、午後のFP2では7番手にまで大きく躍進。予選Q3進出を視野に入れる好位置につけた。
FP1では、レッドブル・リンクの名物セクション、坂を登った先のターン3でタイヤをロックアップさせ、ブレーキフィーリングに不満を訴える場面もあり苦戦。1分06秒262のタイムに留まり、チームメイトのマックス・フェルスタッペンに0.655秒という大差をつけられる格好となった。
だが、FP2では状況が一変。セットアップ変更が功を奏したこともあり、1分05秒292とまずまずのタイムを記録。フェルスタッペンとのタイム差も0.394秒まで縮め、確かな進歩を印象づけた。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
レッドブル・リンクの最終ターン10を駆け抜ける角田裕毅のレッドブル・レーシングRB21、2025年6月27日(金) F1オーストリアGP FP2
「FP1からFP2にかけて、正しい方向に進んだと思います」と角田は振り返る。「まだ足りない部分はありますが、幾つか前向きな材料も見つかったので、明日に向けてさらに引き出せるものがないか模索していくつもりです」
特に注目すべきは、角田自身が語る「自信」のレベルだ。初日を前に角田は、自身のパフォーマンス向上における最大の課題として「自信」を挙げたうえで、「今はこれまでのどのレースよりも自信を持てています」と確固たる手応えを示していたが、その感覚は初日の走行を経てさらに強まっている。
クルマに対する自信がこれまで以上に高まっていると思うか?との質問に対し、角田は「はい、間違いなく」と力強く即答した。
「この手の高速コーナーが多いサーキットでは、自信がすごく重要なんです。その点で言えば、FP2では自信が遥かに高まったと思いますし、今の僕に必要なことは、その自信だけです」
「このクルマについてはまだ学んでいる段階なので、しっかりとした積み上げが必要です。今のところ良いアプローチを踏めているので、あとは明日に向けてすべてをまとめるだけですね」
この日の劇的な改善は、予選での上位進出への期待を大きく膨らませるものとなった。トップ10入りを果たした角田が、土曜日のグリッド争いでどこまで上位に食い込めるか注目される。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
プラクティスに向けてガレージに入る角田裕毅(レッドブル)、2025年6月27日(金) F1オーストリアGP(レッドブル・リンク)
2025年F1オーストリアGPの初日FP2をトップで締め括ったのはランド・ノリス(マクラーレン)。チームメイトのオスカー・ピアストリを2番手に退けた。3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続く結果となった。
FP3は日本時間6月28日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってレッドブル・リンクで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。