
角田裕毅、”予想を裏切り続けるRB21”に困惑「経験不足なのか何なのか…」8番グリッドも達成感なく
角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、2025年F1第5戦サウジアラビアGP予選で、FP2でのクラッシュを乗り越え、2戦連続のQ3進出を果たしたが、自身の予想を裏切り続けるRB21の挙動に苦戦。最終的に8番グリッドを持ち帰ったものの、ポールを獲得した僚友マックス・フェルスタッペンとは0.910秒という大差がついた。
Q1では、1回目のアタックを終えてフェルスタッペンから0.276秒遅れの中団上位につけ、残り2分の段階でトップ10圏内をキープしていたが、急速に改善していく路面状況に対応すべく、2セット目の新品ソフトを投入。5番手でQ2進出を果たした。一方、フェルスタッペンはこのセッションで中古タイヤながらトップタイムを記録した。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
ジェッダ市街地コースを周回する角田裕毅のレッドブル・レーシングRB21、2025年4月19日(土) F1サウジアラビアGP予選(ジェッダ市街地コース)
Q2では、最初のアタックに向けて中古タイヤを装着。中古勢の中で3番手となる暫定6番手につけた。新品に履き替えた2回目のアタックでは、セクター1および3で自己ベストを更新できなかったものの、トータルでフェルスタッペンから0.461秒遅れの7番手となり、2戦連続のQ3進出を達成した。
Q3では思うようにラップをまとめ切れず、フェルスタッペンから0.910秒遅れの8番手にとどまったが、それでも6番手のカルロス・サインツ(ウィリアムズ)との差は0.040秒と僅差だった。
セッション後、Q3進出に対する満足度を問われた角田は、「Q3に進出できたのは、…まあ、良かったです。ただ、ラップ自体は少しバラバラで、結局のところ、いくつかの部分でまとめ上げることができませんでした」と振り返り、満足した様子を見せなかった。
「原因は経験不足かもしれないですし、よくわかりませんが、(クルマが)自分の予想しない動きをし続けるので…、正直難しいですね」
予選は搭載燃料が軽く、僅かな問題でも大きなタイム差につながる。角田は決勝に向けて、こうした不可解な挙動が収まり、クルマが安定したパフォーマンスを発揮できることを期待している。
「セットアップ的には、どちらかと言うとレース向けですし、もう少し一貫性が高まることを期待しています。プラクティスを通しては、ショートランよりもロングランの方に問題がありました。FP2と比べれば、レースでは若干良くなると信じています」
一方で、チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、鈴鹿に続く今季2度目のフェルスタッペンのポール獲得と合わせて、「Q3にユーキが残ったのも嬉しい出来事だった」と評価した。
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最終プラクティスを前にステージに立つレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンと角田裕毅、2025年4月19日(土) F1サウジアラビアGP FP3(ジェッダ市街地コース)
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ガレージ内で笑顔を見せる角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年4月17日(木) F1サウジアラビアGPプレビュー(ジェッダ市街地コース)
2025年F1サウジアラビアGP予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間4月20日(日)26時にフォーメーションラップが開始され、1周6175mのジェッダ市街地コースを50周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。