ハースF1チームのガレージに立つ平川亮、2024年12月10日F1アブダビテスト
Courtesy Of Haas

平川亮、2025年ハースF1リザーブに就任「すごく楽しみ」4戦でFP1参加へ―トヨタが支援

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ハースF1チームは2025年4月7日、平川亮を2025年の公式F1リザーブドライバーとして起用することを発表した。今季はすでにアルピーヌのリザーブドライバーを務め、日本GPではFP1に出走していたが、これにより新たに4戦でFP1セッションに出走することとなった。

3チーム目のF1マシン、経験重ねる

平川は昨年、マクラーレンのリザーブドライバーを務め、アブダビGPのFP1でF1マシンをドライブ。今年1月にはアルピーヌに加わり、3月にはバーレーンでのピレリタイヤテストに参加。鈴鹿ではアルピーヌからFP1に出走し、12番手タイムを記録した。

ハースとの契約により、平川は今週末の第4戦バーレーンGP、第9戦スペインGP、第20戦メキシコGP、そして最終第24戦アブダビGPでFP1出走の機会を得る。バーレーンとメキシコではオリバー・ベアマンのマシンを、スペインとアブダビではエステバン・オコンのマシンを担当する予定だ。

F1競技規則は各チームに対し、グランプリ参戦経験が2戦以下のドライバーをFP1で起用することを義務付けている。昨年まではマシン1台につき1回であったが、2025年からはその回数が倍増し、1台につき2回、チームとしては年間に4回の起用が求められている。

ジュニア育成プログラムを持たないハースは、これまで緊密な技術提携関係にあるフェラーリのジュニアドライバーを起用してきたが、昨年新たに技術提携を結んだトヨタの支援を受ける平川が、今季のFP1出走4枠すべてを担当することになる。

アルピーヌは現在、フランコ・コラピント、ポール・アーロン、クッシュ・マイニの3名のリザーブドライバーを擁しており、レギュラードライバー昇格の道は極めて厳しい。ハースとの契約に伴い平川は、アルピーヌのリザーブドライバーを辞した形だ。

平川「2週連続でF1を走れるのが楽しみ」

発表に際し、平川は次のようにコメントした。

「マネーグラム・ハースF1チームに加われることを非常に嬉しく思います。このような機会をいただき、本当に感謝していますし、新たな挑戦が始まることを心から楽しみにしています」

「今週末のバーレーンで、初めてハースのマシンでFP1を担当する予定です。先週の日本GPに続き、2戦連続でF1マシンに乗れることをとても楽しみにしています。バーレーンが待ちきれません」

「この貴重な機会を与えてくださった小松さん(小松礼雄チーム代表)、マネーグラム・ハースF1チーム、そしてモリゾウさん(トヨタの豊田章男会長)とTOYOTA GAZOO Racingに、心より感謝申し上げます。新たな挑戦として、全力で取り組んでいきます」

小松代表「平川の経験はチームにとって大きな財産」

ハースF1チーム代表の小松礼雄は、昨年のポストシーズンテストで平川を起用した際の評価を踏まえ、今回のリザーブ就任を歓迎した。

ハースF1チーム代表の小松礼雄は、昨年のポストシーズンテストでの評価を踏まえ、平川のリザーブ起用を歓迎した。

「亮を迎えることができ、本当に嬉しく思います。彼の豊富な経験はVF-25の理解を深める上で非常に貴重なものです。昨年のアブダビテストでは、非常に詳細なフィードバックを提供してくれました。異なる4つのサーキットでのFP1走行は、チーム全体にとって大きな財産となるでしょう」

「TOYOTA GAZOO Racingとのパートナーシップの一環として、才能あるドライバーを迎えることができたのは非常に意義深いことです。彼のように聡明で努力家のレーサーと共に仕事ができることを誇りに思います」

今後の平川のF1でのパフォーマンスと、キャリアの進展に注目が集まる。

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