平川亮、”トラパラ”の洗礼も堅実F1初走行「かなりショックを受けました」アブダビFP1で14番手
F1公式セッションデビューとなった12月6日(金)の2024年F1最終第24戦アブダビGPのフリー走行1回目を終えた平川亮は、マクラーレンMCL38の速さに「かなりショックを受けました」と振り返った。
ルーキー起用義務の一環として、マクラーレンはFP1でオスカー・ピアストリに代えて、リザーブドライバーの平川亮を起用した。FIA世界耐久選手権(WEC)で2度のチャンピオンに輝いた平川亮は、今回の走行でF1マシンへの順応性を示した。
フロントタイヤの後方に空力測定用のエアロレイクを取り付けコースに出ると、ミディアムタイヤで周回を重ね、セッション最終盤にソフトタイヤに交換。同じクルマに乗るランド・ノリスに1.332秒差の14番手を記録した。
このセッションでの最多周回が27周であったことを踏まえれば、19周でクルマを降りた平川亮にとっては走り足りない部分もあったことだろうが、それでも自身の仕事に満足した様子を見せた。
平川亮は「僕にとってはかなりトリッキーなセッションでした。いわゆる”トラフィックパラダイス”というものを経験しました(笑)」と振り返り、角田裕毅がF1界に広めた例のフレーズを口にした。
「走行時間の80%は空力テストに使ったため、プッシュラップの時間は限られていました。でも、まずまずのラップを走ることができて良かったです。1ラップだけではありましたが、最終的には満足しています」
無線を通してチームに感謝の言葉を伝えたことについては、「60分程度の短い時間でしたし、タイムを示すためのラップも数周ほどでしたが、シミュレーターでの作業やTPCテストを含め、いろいろな準備のおかげで本当にスムーズに進めることができました。あとはサーキットを覚えるだけといった具合でしたし、今回の走行に向けた準備のおかげなので、チームに感謝しています」と語った。
入念な準備を重ねて実際にクルマに乗った感触はどうだったのだろうか?
「かなり快適でした。これまでは、2年落ちのクルマに乗った経験しかなかったのですが、それと比べるとこのクルマは遥かに速かったです」と平川亮は語る。
「この路面温度でさえ、最初のプッシュラップをした時はかなりショックを受けました。最終的には満足しています」
チームからはどのようなフィードバックがあったのだろうか?
「どうでしょう。手順やエアロの作業にかなり重点を置いていたので。でも最終的にはチームも満足していたのではと思います」と平川亮は答えた。
平川亮はアブダビGP後の火曜日にヤス・マリーナ・サーキットで行われるポストシーズン・テストで、TOYOTA GAZOO Racingとパートナーシップを締結したハースをドライブする予定だ。
2024年F1アブダビGPの初日2回目のフリー走行は、ランド・ノリスがトップタイムを記録。僚友オスカー・ピアストリが2番手に続き、マクラーレンがタイムシートのトップを独占する形となった。
FP3は日本時間12月7日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってヤス・マリーナ・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。