ヤス・マリーナ・サーキット、2024年12月10日F1ポストシーズン・テスト (2)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

2024年F1アブダビテスト総合結果:角田裕毅17位、岩佐歩夢6位、平川亮12位―ルクレールが23台のトップに

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2024年のF1ポストシーズンテストが12月10日(火)にヤス・マリーナ・サーキットで行われ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が1分23秒510を記録。全23台のトップに立った。これは先週末のF1アブダビGPでランド・ノリス(マクラーレン)が記録したポールタイムより1秒遅い。

レッドブルRB20での初ドライブに臨んだ角田裕毅は、2025年仕様のピレリタイヤで127周を走り込み、トップから1.179秒遅れの17番手を記録した。 岩佐歩夢(RB)は6番手、平川亮(ハース)は12番手をマークした。

レッドブルのガレージで走行の準備をする角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年12月10日F1ポストシーズン・テスト(ヤス・マリーナ・サーキット) (10)Courtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブルのガレージで走行の準備をする角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年12月10日F1ポストシーズン・テスト(ヤス・マリーナ・サーキット)

Pos Driver Team Time Gap Laps Tyre
1 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:23.510 0.000 123 C5
2 カルロス・サインツ ウィリアムズ・メルセデス 1:23.635 0.125 146 C5
3 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:23.789 0.279 134 C6
4 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー・フェラーリ 1:23.856 0.346 113 C5
5 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1:23.873 0.363 62 C5
6 岩佐歩夢 RB ホンダRBPT 1:24.100 0.590 110 C5
7 パトリシオ・オワード マクラーレン・メルセデス 1:24.222 0.712 116 C5
8 ジャック・ドゥーハン アルピーヌ・ルノー 1:24.268 0.758 137 C5
9 ポール・アーロン アルピーヌ・ルノー 1:24.275 0.765 121 C5
10 エステバン・オコン ハース・フェラーリ 1:24.305 0.795 119 C6
11 ルーク・ブラウニング ウィリアムズ・メルセデス 1:24.375 0.865 105 C5
12 平川亮 ハース・フェラーリ 1:24.435 0.925 133 C5
13 リアム・ローソン RB ホンダRBPT 1:24.440 0.930 159 C5
14 アーサー・ルクレール フェラーリ 1:24.576 1.066 68 C5
15 アイザック・ハジャー レッドブル・ホンダRBPT 1:24.632 1.122 125 C5
16 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:24.678 1.168 84 C5
17 角田裕毅 レッドブル・ホンダRBPT 1:24.689 1.179 127 C6
18 ガブリエル・ボルトレート ザウバー・フェラーリ 1:24.738 1.228 130 C5
19 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:24.838 1.328 72 C5
20 ジャック・クロフォード アストンマーチン・メルセデス 1:24.997 1.487 109 C5
21 フェリペ・ドルゴヴィッチ アストンマーチン・メルセデス 1:25.014 1.504 146 C6
22 フレデリック・ベスティ メルセデス 1:25.159 1.649 55 C4
23 アントニオ・フォコ フェラーリ 1:25.238 1.728 73 C4

F1アブダビテストは午前と午後の2つのセッションで構成され、現地時間午前9時から午後6時まで行われた。全チームが参加し、それぞれ2台のマシンを投入。1台はピレリのタイヤテスト用、もう1台はグランプリ参戦経験が2戦以下のルーキー用として使用された。

ルーキー用には、1台につき2024年仕様のC3が2セット、C4が4セット、C5が2セットの合計8セットのタイヤが支給された。タイヤテスト用にはC2が1セット、C3とC4がそれぞれ3セット、C5が2セット、C6が1セットの合計10セットが支給された。

車体については、新しいパーツの導入やアップグレードは厳しく禁止されており、ソフトウェアの変更も原則として認められていない。ただ、メキシコGPの週末に行われたテストとは異なり、タイヤテストに関する走行プログラムの指定はなく、各チームは来季のマシン開発に有用なデータを収集した。

角田裕毅を含む一部のドライバーがベストラップを記録した2025年仕様のC6コンパウンドは、マリオ・イゾラによると最初のフライング・ラップでさえ、デグラデーションが「顕著
」に確認された。

レッドブル

  • ピレリテスト:角田裕毅
  • ルーキー枠:アイザック・ハジャー

F1での4シーズン目を終えて、ついにレッドブルの現行マシンに乗る機会を得た角田裕毅は、1日を通して単独でタイヤテストに取り組み、127周という充実のマイレージを稼いだ。

1分24秒689の自己ベストは、マックス・フェルスタッペンが先週末の予選で刻んだ5番手タイムから1.744秒遅れで、セルジオ・ペレスの予選10番手タイムから1.425秒遅れだった。

角田裕毅とは異なるタイヤで125周を重ねたFIA-F2選手権2位のアイザック・ハジャーは15番手タイムを記録した。

RB

  • ピレリテスト:リアム・ローソン
  • ルーキー枠:岩佐歩夢

キャリア11戦のルーキー、リアム・ローソンはベテラン枠としてタイヤテストを担当。先週末の予選自己ベストより1秒遅い13番手タイムをマークした。岩佐歩夢の6番手タイムは、アブダビGP予選での角田裕毅の自己ベストから0.681秒遅れとなった。

ハース

  • ピレリテスト:エステバン・オコン
  • ルーキー枠:平川亮

エステバン・オコンはシーズン最終戦前にアルピーヌを離れ、今回初めてハースで走行。10番手タイムを記録した。

マクラーレンのリザーブ・ドライバーを務める平川亮は、アブダビのFP1ではMCL38をドライブしたが、TOYOTA GAZOO Racingとハースとの提携の一環としてテストではVF-24を走らせ、ニコ・ヒュルケンベルグの予選4番手タイムから1.549秒遅れの12番手を記録した。

マクラーレン

  • ピレリテスト:ランド・ノリス / オスカー・ピアストリ
  • ルーキー枠:パトリシオ・オワード

マクラーレンはランド・ノリスとオスカー・ピアストリがタイヤテストを分担した。予選ではフロントロウを独占したが、各々16番手と19番手でセッションを終えた。

2021年の若手ドライバーテストにも参加経験があり、今年のメキシコGPのFP1でも走行したパトリシオ・オワードは7番手をマークした。

フェラーリ

  • ピレリテスト:シャルル・ルクレール
  • ルーキー枠:アーサー・ルクレール / アントニオ・フォコ

ルイス・ハミルトンとメルセデスとの契約がまだ有効であったため、タイヤテストはシャルル・ルクレールが担当。弟のアーサー・ルクレールと開発ドライバーのアントニオ・フォコが若手枠で走行した。午後を担当したアーサーは14番手、午前を担当したフォコは23番手タイムを記録した。

メルセデス

  • ピレリテスト:ジョージ・ラッセル
  • ルーキー枠:フレデリック・ヴェスティ / キミ・アントネッリ

アンドレア・キミ・アントネッリは12月11〜13日に鈴鹿サーキットで開催されるスーパーフォーミュラのテストを体調不良により欠場したが、午前のフレデリック・ヴェスティに代わり、午後にW15で周回を重ねて5番手タイムを記録した。

アストンマーチン

  • ピレリテスト:フェリペ・ドルゴヴィッチ
  • ルーキー枠:ジャック・クロフォード

フィードバック能力に定評があるフェリペ・ドルゴヴィッチがタイヤテストを担当した。FIA-F2選手権5位のジャック・クロフォードにとってはAMR24での初走行となった。

ドルゴヴィッチはサインツと並ぶ全車最多の146周を走り込んで20番手、クロフォードは21番手タイムを記録した。

アルピーヌ

  • ピレリテスト:ジャック・ドゥーハン
  • ルーキー枠:ポール・アーロン

エステバン・オコンに代わってF1デビューを果たした最終戦アブダビGPに続き、ジャック・ドゥーハンがA524をドライブ。タイヤテストを担当して8番手タイムをマークした。

2025年のリザーブ・ドライバー就任が発表されたFIA-F2選手権3位のポール・アーロンは、121周を走り込み、ドゥーハンから0.007秒遅れの9番手を記録した。

ザウバー

  • ピレリテスト:ニコ・ヒュルケンベルグ
  • ルーキー枠:ガブリエル・ボルトレート

ヒュルケンベルグはザウバーでの新しい挑戦をスタートさせ、バルテリ・ボッタスの予選9番手タイムに0.652秒と迫る4番手を刻んだ。

FIA-F2選手権チャンピオンに輝いたガブリエル・ボルトレートは初めてC44を体験。130周を重ねて18番手を記録した。

ウィリアムズ

  • ピレリテスト:カルロス・サインツ
  • ルーキー枠:ルーク・ブラウニング

カルロス・サインツは前日のフィルミングデーでの走行に続いてVW46をドライブ。午前のセッションでトップに立つと、総合結果でも2番手につけ、今季までのフェラーリのチームメイト、ルクレールに0.125秒差と迫った。これはウィリアムズの予選ベストより0.186秒速い。

ルーク・ブラウニングはF2デビューシーズンを迎える前にF1マシンでの走行経験を積み、11番手で1日を終えた。

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