
アルバート・パーク、更なる改修を計画—2026年F1オーストラリアGP後に着工
メルボルンのアルバート・パーク・サーキットは、2026年のF1オーストラリアGP終了以降、大規模な改修を実施し、新たな複合ピットビルを建設する計画を進めている。同地では2035年までグランプリが開催される。
オーストラリアの「Speedcafe 」によると、開発を担当するビクトリア州開発局は、「F1オーストラリアGPの開催基準を満たすだけでなく、年間を通じて地域社会にも利用される施設へと進化させる」と発表した。
アルバート・パークの現在のピットビルは1995年に建設されたもので、F1カレンダーの中でも最も古く、規模が小さい施設のひとつとなっている。今回の改修により、チームのガレージ、レースコントロール、ホスピタリティ、メディアセンターなどが大幅に刷新される予定だ。
完成は2028年を予定
計画によると、現行のピットビルは2026年のF1オーストラリアGP終了後に解体され、その後、新しい施設の建設が開始される。新たなピットガレージと仮設パドッククラブは2027年のF1オーストラリアGPに向けて完成し、全施設の完成は2028年となる見込みだ。
ビクトリア州開発局は、「この改修により、ドライバーやチームスタッフ、レース運営、メディア、観客のためのレースデー施設が大幅に強化される」と述べている。現時点では計画の許認可は取得されていないが、協議はすでに終了しており、プロジェクトの具体化が進んでいる。
近年のアルバート・パークの進化
アルバート・パークは過去数年間で大幅な改修を行っている。
2022年の3年ぶりの開催に向けて、オーバーテイクの促進を目的に1996年の初開催以来、全面的な路面の再舗装と合わせて最大規模のレイアウト変更が行われた。変更されたコーナーは7つに及び、その内の2つは撤去され、全長は5,303mから5,278mへと25m短くなった。
また、ピットレーンの幅が2メートル拡張され、制限速度も60km/hから80km/hへと引き上げられた。2025年の大会に向けても、過去2大会でクラッシュが相次いだターン6の改修が行われた。