マックス・フェルスタッペンはF1ベルギーGPでエンジン交換ペナルティを受ける可能性を認め、スパ・フランコルシャンでもマクラーレンが最速のマシンとの見方を示し、「厳しいレース」になることを覚悟していると語った。

カナダGPの週末に1基を失ったことで、フェルスタッペンのICE（内燃エンジン）は既に年間割り当て上限に達しており、サマーブレイクを前にスパで10グリッド降格ペナルティを受ける可能性が高まっている。

シーズンのいずれかの段階でペナルティを消化するのは避けられず、レッドブルはそのダメージを最小限に抑えられるコースとしてスパを検討している。フェルスタッペンは2022年に14番グリッドから、昨年は6番手からベルギーで勝利を挙げた。

とは言え今季のRB20に昨年や一昨年ほどの優位性はなく、フェルスタッペンは厳しいレースを覚悟している。

「（交換ペナルティを受けるという）最悪のシナリオにおける最善のコースを探すわけだけど、厳しいレースになるだろうね」とフェルスタッペンは笑う。

「今年は全てのチームが大幅に接近している。マクラーレンが最速だろうから、過去2年のように挽回するのは楽じゃないだろうね。当時の僕らにはアドバンテージがあったし、ある意味、ちょっと楽しんでいた部分もあったかもしれない」

「でも今回、厳しいレースになることは分かってる。どうなるかは分からないけどね。F1グランプリはそんなに単純じゃないから。常に何が起きても不思議じゃない。運が味方してくれるといいんだけど」

ヘルムート・マルコをして認めた戦略ミスと終盤の接触を経てフェルスタッペンは前戦ハンガリーGPで3位表彰台を逃し5位に終わったが、そもそもクルマのパフォーマンスは十分ではなく、待望のアップデートが施されながらもRB20はシングルラップで明らかにマクラーレンに劣っていた。

スパに向けてレッドブルはどう取り組むつもりなのだろうか？

「クルマからもう少しパフォーマンスを引き出せるよう取り組んでいる」とフェルスタッペンは説明する。

「ハンガリーは期待していたような結果にならなかったけど、スパは全く異なるものになると思う。それに雨の可能性もあるから、それについても対処しなきゃならない」

「もう少しばかりクルマに対する理解を深め、セットアップを少し変えてみる。クルマのバランスを調整して、それが上手くいけば、全般的なパフォーマンスの向上にもつながるはずだ」

その立地と広大な敷地ゆえ、スパは天候が鍵を握る傾向があるが、今年は路面の大半が再舗装されたため、例年以上に未知数が多いレースとなることが予想される。

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