カタロニア・サーキットを周回するルイス・ハミルトンのメルセデスW15、2024年6月21日F1スペインGPフリー走行
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

乱戦必至…異なる5チームがTOP5に!ハミルトンが僅差でトップ、角田裕毅は後方止まり / F1スペインGP 2024 《FP2》結果と詳報

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2024年F1第10戦スペインGP金曜2回目のフリー走行が現地6月21日に行われ、異なる5チームがトップ5にひしめく中、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が1000分の22秒差でタイムシートのトップに立った。角田裕毅(RB)は15番手に留まった。

カタロニア・サーキットは1周が比較的短い部類に入るが、それでもハミルトンから17番手の周冠宇(ザウバー)までがほぼ1秒以内というのは印象的で、トップ3に至っては0.055秒差と極めてタイトだ。明日の予選Q1は熾烈な争いが予想される。

FP1でソフトタイヤを使わなかったフェラーリは、カルロス・サインツが満を持してC3コンパウンドを履いたが、ハミルトンには僅か0.022秒届かなかった。シャルル・ルクレールはバランスに満足できておらず6番手に留まり、ガレージでフロントサスペンションを変更する場面があった。

弱点であった低速域を克服しつつあるマクラーレンは、セッション最終盤に縁石に乗りすぎてフロアを強打したランド・ノリスが3番手につけた。僚友オスカー・ピアストリは7番手をマークした。

目を引くのはトップタイムから僅か0.179秒遅れの4番手を刻んだピエール・ガスリーだ。週末に先立って悲観的な見方を示していただけに、本人にとっても驚きの結果だろう。

搭載燃料量やエンジンモードが分からないため額面通りに受け取ることはできないが、それでもシーズン序盤に最下位を争っていたことを踏まえれば、アップグレードされ、さらに軽量化されたA524は明らかに競争力を増している。実際、もう1台のA524をドライブしたエステバン・オコンも9番手と、アルピーヌは揃ってトップ10に入った。

今年まだ一度もポイントを獲得できていない非力なザウバーC44で10番手タイムを刻んだバルテリ・ボッタスも注目される。

カタロニア・サーキットのターン1にアプローチするバルテリ・ボッタス(ザウバー)、2024年6月21日F1スペインGPフリー走行Courtesy Of Sauber Motorsport AG

カタロニア・サーキットのターン1にアプローチするバルテリ・ボッタス(ザウバー)、2024年6月21日F1スペインGPフリー走行

オーソドックスなコースへと戻ってきたことで、序盤のような復活が期待されたレッドブルだが、マックス・フェルスタッペンはミッドコーナーでのアンダーステアに不満を訴え5番手に留まった。また、セルジオ・ペレスに至ってはトップから0.8秒遅れの13番手とさらに悪く、長時間に渡ってガレージ内で行われた作業の内容も気になるところだ。

広範なアップグレードを持ち込んだRBはポテンシャルを引き出せていないのか、それとも開発に失敗したのか、2台揃って再び後方に沈み、角田裕毅が15番手、ダニエル・リカルドがチームメイトから0.046秒遅れの16番手に留まった。

ハースはケビン・マグヌッセンが11番手、ニコ・ヒュルケンベルグが12番手と、2台ともがトップ10をうかがう位置につけた。通常、VF-14は高速域が弱く、アルピーヌ同様にハースもまた、バルセロナが自分たちのクルマに合うとは予想していなかった。

無線ではタイヤのデグラデーションに関するドライバーの不満が目立った。カタロニア・サーキットはタイヤへの負荷が大きく、ピレリはもっとも硬いC3~C5コンパウンドを持ち込んでおり、ドライの場合、現時点では2ストッパーが予想される。


3回目のフリー走行は、日本時間6月22日(土)19時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第10戦スペインGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:13.264 27
2 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:13.286 +0.022 29
3 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:13.319 +0.055 30
4 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:13.443 +0.179 26
5 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:13.504 +0.240 28
6 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:13.597 +0.333 21
7 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:13.622 +0.358 27
8 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:13.722 +0.458 27
9 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:13.766 +0.502 29
10 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:13.924 +0.660 29
11 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:14.021 +0.757 31
12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:14.053 +0.789 28
13 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:14.081 +0.817 22
14 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:14.091 +0.827 27
15 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:14.211 +0.947 30
16 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:14.257 +0.993 28
17 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 1:14.345 +1.081 21
18 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:14.402 +1.138 27
19 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:14.807 +1.543 33
20 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:15.070 +1.806 32

コンディション

天気晴れ
気温25℃
路面温度42℃

セッション概要

グランプリ名 F1スペインGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 カタロニア・サーキット
設立 1991年
全長 4657m
コーナー数 14
周回方向 時計回り

F1スペインGP特集