角田裕毅にペース及ばず今季最下「最初から最後まで本当にゴミのようなレース」を振り返るジョージ・ラッセル
5月5日(日)に行われたF1第6戦マイアミGP決勝を終えてジョージ・ラッセル(メルセデス)は「最初から最後まで本当にゴミのようなレース」だったと述べ、肩を落とした。
僚友ルイス・ハミルトンが今季最上の6位でフィニッシュし、「本当に楽しかった」と微笑んだのとは対照的にラッセルは、スタート直後のターン1でのセルジオ・ペレス(レッドブル)の”弾丸スモーク発進”のあおりを受け、角田裕毅(RB)を含む3台に対して順位を落とした。
ミディアムタイヤを履いた第1スティントでは角田裕毅から順位を奪い返すオーバーテイクを見せたものの、セーフティーカー(SC)の導入により再びポジションを奪われると、ハードを履いた第2スティントでは逆に、VCARB 01に引き離され8位でレースを終えた。
レース展開とクルマのペースについて問われたラッセルは「正直に言って、最初から最後まで本当にゴミみたいなレースだった」と厳しい表情を浮かべた。
「スタートは良かったんだけどね。多分チェコ(ペレス)だと思うけど、彼がイン側に突っ込んでコースに戻ってきた際に、みんな、少し気をつけなきゃならず、それによって僕はポジションを3つ落としてしまった」
「その後は全くペースが上がらなかったから、クルマとデータを確認してみないと。どこかフィーリングが良くなかったんだ」
スプリント予選でダブルSQ2敗退を喫するなど、マイアミでのシルバーアローは週末を通してハンドリングに問題を抱え、特に低速コーナーで苦戦。目立ったパフォーマンスを発揮できなかった。オーストラリアGPでのリタイヤを除けば、ラッセルの8位は今シーズンのワーストリザルトだ。
レース以外のセッションを含めた週末全体について振り返るよう求められたラッセルは「通常より難しい週末のように感じられた事は確かだ」と振り返った。
「リザルト的にはいずれも比較的似たり寄ったりだった。良い日は5位、悪い日は8位。今日は悪い日の方だった」
「ルイスは良い1日を過ごして上手くドライブし、6位でレースを終えた。僕らの位置は大体、こんなところだった」
ラッセルのレースについてエンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは「苛立たしいものになった。タイヤが食い付かず苦戦し、滑り回っていた」と振り返り、トト・ウォルフ代表は「(ハミルトンより)もう少しばかりハードタイヤに苦戦していた」とした上で、チームとしては「金曜以降に果たした改善、そしてライバルと比べて堅実なペースがあった事に勇気づけられた」と説明した。
2024年F1第6戦マイアミGPでは、予選5番グリッドのランド・ノリス(マクラーレン)がデビュー6年目、キャリア110戦目にして念願の初優勝を飾った。F1史上114人目のウィナーの誕生だった。
イモラ・サーキットを舞台とする次戦エミリア・ロマーニャGPは5月17日のフリー走行1で幕を開ける。