
レーシング・ブルズ
チームデータ
| チーム名 | レーシング・ブルズ |
|---|---|
| 国籍 | イタリア |
| 本拠地 | ファエンツァ |
| 参戦初年度 | 2024年 |
| WEBサイト | www.visacashapprb.com |
| SNS | facebook instagram |
レーシング・ブルズF1チーム(Racing Bulls Formula One Team)は、イタリア・ファエンツァを本拠地とするF1コンストラクターで、1985年参戦のミナルディが前身。運営はイタリア企業「Racing Bulls S.p.A」が担い、オーストリアの飲料メーカー、レッドブルGmbHがレッドブル・レーシングと並んで所有する。
レッドブルの若手ドライバー育成を目的として、レッドブルGmbHがミナルディを買収して誕生した。そのため長らく「レッドブル・レーシングのBチーム」と見なされてきたが、近年は方針が若干変化。若手育成の場でありつつも、独自コンストラクターとしての存在感を強化し、中団における実力派チームとしての地位を確立しつつある。
技術面では、レッドブル・アドバンスト・テクノロジーズを通してレッドブル・レーシングと一部コンポーネントを共通化しつつ、ファエンツァのファクトリーを中心とした自社開発体制を維持。2025年にはコンストラクターズ選手権6位を獲得し、上昇基調を明確に示した。
チームの歴史
Courtesy Of Red Bull Content Pool
メディア会見に臨むトロロッソ・ホンダのアレックス・アルボン、F1バルセロナ合同テストにて
レーシング・ブルズの前身は、1985年にF1参戦を開始したイタリアの小規模チーム、ミナルディだ。2005年、ミナルディはレッドブルに買収され、2006年からは“レッドブル”のイタリア語訳である「トロ・ロッソ」として再出発した。
トロ・ロッソは伝統的に、ヘルムート・マルコが主導するレッドブルの若手ドライバー育成を担うチームとして機能してきた。2008年にはセバスチャン・ベッテルが雨のイタリアGPで、史上最年少ポールポジション(21歳72日)を獲得し、決勝では最年少ポール・トゥ・ウイン(21歳73日)を達成。2009年にレッドブル・レーシングへ昇格したベッテルは、2010年から2013年にかけてドライバーズタイトル4連覇を成し遂げ、育成構想の正しさを証明した。
ベッテルの他にはこれまでに、マックス・フェルスタッペン、カルロス・サインツ、ピエール・ガスリー、ダニエル・リカルド、角田裕毅らを輩出している。
現在も「才能の育成」という理念は維持されているが、もはや単なる“Bチーム”ではなく、独立したコンストラクターとしての自立性を強めつつある。
度重なるチーム名変更
Courtesy Of Red Bull Content Pool
アルファタウリの2020春夏コレクションのファッションショー
2020年から2023年にかけては、レッドブル傘下のファッションブランド名を冠し、「アルファタウリ」として参戦。さらに2024年シーズンを前に、2度目のリブランドが実施され、「ビザ・キャッシュ・アップRBフォーミュラ1チーム」へと改称された。
だが、この名称は冗長かつ希薄なアイデンティティと、拝金主義的なネーミング、実際の呼び名を巡って物議を醸し、「史上最悪のF1チーム名」とも酷評され、2025年に「レーシング・ブルズ」へと再改称されるに至った。
変更の理由について、ピーター・バイエルCEOは「RBという略称は多くの人々に混乱を与えていた。一部はこれをレッドブルと混同し、他の人々は何を意味しているのか理解していなかった。そこで、Racing Bullsという名称にすることで明確化を図った」と説明した。
Courtesy Of RB
ビザ・キャッシュアップ・フォーミュラ1チーム(Visa Cash App RB Formula One Team)のロゴ
主な戦績・実績(2025年終了時点)
レーシング・ブルズはタイトル獲得こそないものの、F1史において象徴的な成果を残してきた。最大のハイライトは、トロロッソ時代の2008年イタリアGPでの初勝利であり、弱小チームにおける史上最年少ポール・トゥ・ウインということもあり、今なお歴史的快挙として語り継がれている。以下は、レーシング・ブルズ時代(2024年~)の成績。
- コンストラクターズ制覇:0回
- ドライバーズ制覇:0回
- 参戦年数:2年
- 参戦:48戦
- 勝利数:0回
- ポールポジション:0回
- 表彰台:1回
- 最前列:0回
- 最速ラップ:1回
- リードラップ:0周
- ポイント:46点
近年のシーズン動向(2024–2025)
Courtesy Of Red Bull Content Pool
スクーデリア・アルファタウリのフランツ・トスト代表と角田裕毅、F1メキシコGPに向けて行われた2023年10月26日(水) のフォーブスのイベントにて
2024年シーズンは、創設時からチームを率いてきたフランツ・トストに代わりローラン・メキーズがチーム代表に就任した初年度であった。角田裕毅がチームの大半のポイントを獲得した一方、ダニエル・リカルドは苦戦が続き、シーズン終盤の6戦を残してリアム・ローソンと交代。チームはコンストラクターズ選手権8位でシーズンを終えた。
2025年シーズンには、メキーズがレッドブル・レーシングへ昇格し、アラン・パーメインがチーム代表に就任。体制変更の混乱にもかかわらず、ルーキーのアイザック・ハジャーがオランダGPで3位表彰台を獲得し、チームにとって5年ぶりの表彰台復帰を果たした。ランキングは6位に向上。明確な上昇曲線を描いた。
| 年 | 車体 | エンジン | 選手権 | 得点 | ドライバー | 成績 | |||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ランキング | 得点 | Rd.1 | Rd.2 | Rd.3 | Rd.4 | Rd.5 | Rd.6 | Rd.7 | Rd.8 | Rd.9 | Rd.10 | Rd.11 | Rd.12 | Rd.13 | Rd.14 | Rd.15 | Rd.16 | Rd.17 | Rd.18 | Rd.19 | Rd.20 | Rd.21 | Rd.22 | Rd.23 | Rd.24 | ||||||
| 2026 | VCARB 03 | RBPTフォード | – | – | リアム・ローソン | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
| アーヴィッド・リンブラッド | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | |||||
| 2025 | VCARB 02 | ホンダRBPTH002 | 6 | 92 | 角田裕毅 | 12 | 16 | 12 | 16 | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
| リアム・ローソン | 14 | 38 | – | – | 17 | 16 | 12 | DNF | 14 | 8 | 11 | DNF | 6 | DNF | 8 | 8 | 12 | 14 | 5 | 15 | 11 | DNF | 7 | 14 | 9 | 18 | |||||
| アイザック・ハジャー | 12 | 51 | DNS | 11 | 8 | 13 | 10 | 11 | 9 | 6 | 6 | 16 | 12 | DNF | 20 | 11 | 3 | 10 | 10 | 11 | 16 | 13 | 8 | 6 | 18 | 17 | |||||
| 2024 | VCARB 01 | ホンダRBPTH002 | 8 | 46 | 角田裕毅 | 12 | 30 | 14 | 15 | 7 | 10 | DNF | 78 | 10 | 8 | 14 | 19 | 14 | 10 | 9 | 16 | 17 | DNF | DNF | 12 | 14 | DNF | 7 | 9 | 13 | 12 |
| ダニエル・リカルド | 17 | 12 | 13 | 16 | 12 | DNF | DNF | 154 | 13 | 12 | 8 | 15 | 9 | 13 | 12 | 10 | 12 | 13 | 13 | 18 | – | – | – | – | – | – | |||||
| リアム・ローソン | 21 | 4 | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | 9 | 16 | 9 | 16 | 14 | 17 | |||||
組織体制・運営構造
Courtesy Of Red Bull Content Pool
記者会見に出席するアラン・パーメイン(レーシング・ブルズ代表)、2025年9月19日(金) F1アゼルバイジャンGP初日(バクー市街地コース)
現在のレーシング・ブルズは、チーム代表パーメインのもと、安定した競技運営体制を模索している。技術部門はティム・ゴスが統括する。
本拠地はイタリア・ファエンツァのファクトリーだが、シニアチームであるレッドブル・レーシングとの技術連携および人材確保を目的に、イギリスのミルトンキーンズにもサテライトオフィスを構えている。