岩佐歩夢、最後のアタック叶わずも「夢のよう!」フィードバックと仕事ぶりを称賛するアルファタウリ / F1アブダビテスト
岩佐歩夢はF1での初走行となった2023年11月28日(火)のF1ポストシーズンテストで、アルファタウリAT04でヤス・マリーナ・サーキットを96周し、1分25秒753の15番手タイムを記録した。
クルマに慣れさせ、徐々にペースを引き出していくために、アルファタウリは午前と午後でプログラムを分けた。午前はタイムシートの最下位に留まったが、午後に入るとソフトタイヤでプッシュラップに取り組み、5秒近く自己ベストを更新した。若手ドライバー用の車両には合計8セット(C3が2つ、C4が4つ、C5が2つ)のタイヤが供給された。
終了直前には技術的なトラブルに見舞われコース上で停止。この日3回目の赤旗が振られた。最後のタイムアタックは叶わなかった。
F1での初走行を終えた岩佐歩夢は「午前中のプログラムは、すぐに限界までプッシュするのではなく、徐々にペースを上げていくように組み立てられたものでした。午後に新しいタイヤを履き始めてからはもっとプッシュできるようになりました」と振り返った。
「残念ながら、この日の最後のプッシュラップを前にクルマに問題が出てしまったため、早々に切り上げる事になってしまいました。現時点ではまだ、正確な理由は分かっていません」
「それでもテストを楽しむことができましたし、膨大な量の経験を積み、クルマやコース、そしてチームについて多くを学びました。今日学んだことは、今後のレースで大いに役立つはずです」
「チャンスを与えてくれたレッドブル、スクーデリア・アルファタウリ、そしてホンダの皆さんに感謝します。本当に夢のようで最高の経験になりました!」
この日のプログラムについてチーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは「まずはクルマの特性を把握してもらい、風洞のデータと比較するためのエアロマッピング作業から始めた」と説明した。
「時間が掛かるため、この手の作業はレースウィークの金曜フリー走行では、なかなか行うことができない。ベースラインのクルマで何度か走ってもらい、すぐに慣れてきたことが分かったため、その後はセットアップとタイヤに関する作業に取り組んだ」
「これにより、レースドライバー達と共に検討してきた最近のセットアップの方向性について、いくつかの確信を得ることができた。また、来年に向けたテスト項目のデータベースを構築することができた」
「アユムはチームのために本当に堅実な仕事をしてくれた。テスト項目に関する彼のフィードバックは明確かつ簡潔だった」
「ソフトコンパウンドでは2回のランを実施した。1回目は良いパフォーマンスを引き出すことができたが、2回目のスティントはクルマのトラブルの影響でやり終えることができなかった。これについてはまだ調査中だ」
「トラブルはあったにせよ、全体的には生産的な1日だった。計画していたテスト項目はすべてやり終えることができたし、アユムは進歩していった」
「本当に長いシーズンだった。我々はこれからヨーロッパに戻って十分な休養をとり、2024年に力強く返ってくるためにリセットする予定だ」