F1オーストラリアGP、ナイトレース化の見通し如何に…口を開くドメニカリ
ヨーロッパ地域のテレビ視聴率向上に繋がる可能性を認めながらも、F1のステファノ・ドメニカリ最高経営責任者(CEO)は必ずしもオーストラリアGPをナイトレースに変えるつもりはないようだ。
古くはバーニー・エクレストン体制時代から、欧州のタイムゾーンに合わせて開催時刻を調整するようオーストラリアGPのプロモーターは圧力をかけられてきた。だが照明設備には莫大な費用がかかるため、実現には至っていない。
メルボルンはF1カレンダーの中で最も東に位置する開催地であり、グランプリ中のイギリスとの時差は通常、半日ほどズレている。例えば今年の決勝レースは現地15時、英国現地6時にスタートした。
2037年までという12年の契約延長合意を経て今年4月、現地プロモーター(AGPC)のアンドリュー・ウェスタコットCEOは英「Sky Sports」に対して、タイムスケジュールの変更に対してオープンであり続けるべきだと提案した。
オーストラリアGPのナイトレース化は前例のない長期契約の条件と見る向きもあったが、ドメニカリCEOはメルボルンのラジオ局「3AW」に対して、従来通りのタイムスケジュールを継続する用意がある事を示唆した。
オーストラリアGPのナイトレースを見たいか?と問われたドメニカリは「今年そちらに行った際には、その可能性があると考える人々が多くいたように思う」と返した。
「テレビという点では、例えばヨーロッパの視聴率に貢献する可能性があるが、一方で私は、メルボルンの美しいスカイラインとアルバート・パークをあの時間帯に見ることができるのは、本当に素晴らしいことだと思っている」
「オーストラリアで開催されているのは、ヨーロッパであれ極東であれ、どの地域であっても、今後に向けて確実に継続していかなければならないような興奮がそこにあるからだ」
「だからこそ我々は、オーストラリア及びメルボルンとこれほどの長期契約を結んだのだ」
オーストラリアGPのナイトレース化は欧州のみならず、急速に人気が拡大しているアメリカ市場に対してもテレビ視聴率への寄与という点で役立つ可能性がある。