赤旗を振るコースマーシャルと、その脇を通過するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2023年5月26日F1モナコGP FP2
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2023年F1モナコGP FP2レポート:赤旗事故…フェルスタッペン最速もフェラーリ肉薄、角田裕毅は接触経て召喚

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2023年F1第7戦モナコGP金曜2回目のフリー走行が現地5月26日に行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分12秒462を記録。フェラーリ勢を抑えて初日をトップで締め括った。角田裕毅(アルファタウリ)は16番手という結果だった。

現地モナコは晴天に恵まれ、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温26℃、路面45℃と、FP1とほぼ同じドライコンディションでスタート。各車まずはミディアム、ハードを使って周回を重ねた後、予選を見据えて中盤にソフトに履き替えた。

モンテカルロ市街地コースのトンネルを抜けるシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2023年5月26日F1モナコGP FP2Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

モンテカルロ市街地コースのトンネルを抜けるシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2023年5月26日F1モナコGP FP2

クリスチャン・ホーナー曰く、RB19の強みである高速コーナーとロングストレートがないモナコはレッドブルにとって「今年最も厳しいチャレンジ」ではあるが、セットアップ変更を経てフェルスタッペンは6番手に留まったFP1の劣勢を見事に覆した。ただ、セルジオ・ペレスはコンマ5秒遅れの7番手と、依然、出遅れた印象だ。

カルロス・サインツ(フェラーリ)はFP1で最速、FP2でも一貫してタイムシートの上部に並んでいたものの、残り17分、プールサイド・シケインのイン側に接触。右フロント・サスペンションを破損して制御を失い、出口側ウォールに衝突するという典型的な失態を演じた。レースコントロールは赤旗を振った。

コンマ1秒落ちの3番手でセッションを終えたチームメイトに対し、シャルル・ルクレールはフェルスタッペンに1000分の65秒と迫る2番手をマーク。3年連続となる母国ポールに向けて一歩、前進した様子を見せた。

フェラーリと並びモナコでの打倒レッドブルを狙うアストンマーチン勢は、フェルナンド・アロンソが0.220秒遅れの4番手につけた一方、チームメイトのランス・ストロールは2度のF1王者からコンマ5秒落ちの11番手と、大差で遅れを取った。

サイドポッドとフロント・サスペンションを含む大規模アップグレードを投入したメルセデスはルイス・ハミルトンがコンマ5秒遅れの6番手に留まり、限定トリプルクラウン・カラーのマクラーレンMCL60を駆るランド・ノリスが5番手を刻んだ。もう1台のW14Bスペックに乗るジョージ・ラッセルは12番手でヘルメットを脱いだ。

角田裕毅は終盤に向けて、トンネル出口のヌーベル・シケインで左フロントをバリアに当ててしまいパーツが破損。多くが30周以上を走り込んだ中、22周の16番手でセッションを終えた。

なおピットレーンで速度制限違反を犯した疑いがあるとして、スチュワードから召喚された。僚友ニック・デ・フリースは17番手に続いた。

右フロントをバリアに接触させた角田裕毅(アルファタウリ)、2023年5月26日F1モナコGP FP2copyright FORMULA 1

右フロントをバリアに接触させた角田裕毅(アルファタウリ)、2023年5月26日F1モナコGP FP2

トップ10の残りはアップグレードを投じたアルファロメオのバルテリ・ボッタス(8番手)と、アルピーヌのピエール・ガスリー(9番手)とエステバン・オコン(10番手)が占めた。

FP1のクラッシュにより車体に大きなダメージを負ったアレックス・アルボン(ウィリアムズ)は残り11分という最終盤にようやく修復作業が完了。感触を確かめるように9周のみ走行し、僚友ローガン・サージェントを抑えて19番手をマークした。

3回目のフリー走行は、日本時間5月27日(土)19時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第7戦モナコGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:12.462 29
2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:12.527 +0.065 32
3 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:12.569 +0.107 22
4 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:12.682 +0.220 31
5 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:12.906 +0.444 18
6 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:12.960 +0.498 28
7 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:12.991 +0.529 29
8 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:13.050 +0.588 32
9 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:13.089 +0.627 27
10 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:13.162 +0.700 29
11 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:13.185 +0.723 30
12 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:13.191 +0.729 31
13 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:13.354 +0.892 31
14 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:13.457 +0.995 27
15 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:13.520 +1.058 32
16 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 1:13.641 +1.179 22
17 21 ニック・デ・フリース アルファタウリ・ホンダRBPT 1:13.663 +1.201 33
18 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:13.673 +1.211 29
19 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:14.217 +1.755 9
20 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:14.238 +1.776 32

コンディション

天気晴れ
気温26℃
路面温度45℃

セッション概要

グランプリ名 F1モナコGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 モンテカルロ市街地コース
設立 1929年
全長 3340m
コーナー数 18
周回方向 時計回り

F1モナコGP特集