モタスポ国別対抗「A1グランプリ」2024年復活に向けた資金調達計画が浮上…元F1チーム幹部らが関与
2012年ロンドン五輪招致の立役者であるキース・ミルズ卿を含む組織「ワールドカップ・オブ・モータースポーツ(WCM)」が英国の投資会社「オリジン・スポーツ・グループ」と共同で、モータースポーツの国別対抗戦「A1グランプリ」の復活に向けて取り組んでいる事が明らかとなった。
英「Sky News」によると本プロジェクトには、かつてアルピーヌF1チームのエグゼクティブ・ディレクターと国際自動車連盟(FIA)の技術部門責任者を務めていたマルチン・ブコウスキーや、トヨタF1等で活躍したマイク・ガスコインらが名を連ねている。
WCMは現在、2024年末までの復活を目指して1億ドル(約138億円)の資金調達に向けて交渉を重ねており、すでに興味を示している投資ファンドや大口の個人投資家がいるとされる。
実現すれば、世界各国を代表する20チームによるワンメイクのオープンホイール・レースが行われる事になる。各チームは経験豊富なベテランドライバーと若手ドライバーの組み合わせで構成される予定だ。
A1グランプリは2005-2006シーズンから2008-2009シーズンまでの4シーズンに渡って開催された後、世界的な金融危機を経て経営破綻により消滅した。最初の3シーズンはザイテック製V8エンジンを搭載したローラ製シャシーが使用され、最終年はフェラーリがエンジンと車体双方を供給した。
既に車体やエンジンメーカーとの交渉を経てプロトタイプの開発が進められており、持続可能燃料の使用を想定したマシンの最高速度は時速350kmと、F1に次ぐ世界で2番目に速いモーターレースシリーズとなる可能性があるという。
とは言え、F1との競合は望んでおらず、ヨーロッパ、北米、中南米、中東、アフリカ、アジア太平洋地域を舞台に、F1のオフシーズンを中心とする12月から7月にかけて1シーズン12戦での開催を計画しているという。