Courtesy Of Ferrari S.p.A.
フェラーリF1、空力部門の要サンチェス失う…マクラーレンが引き抜き
イタリア国内の複数の報道によると、スクーデリア・フェラーリは車両コンセプトの責任者を務めていたデビッド・サンチェスを失った。英国本拠のライバルチームからの引き抜きがあったものと見られている。
フランス出身のサンチェスは2005年にルノーF1チームのジュニア・エアロダイナミストとしてモータースポーツのキャリアをスタートさせ、2007年にマクラーレンに移籍。空力部門の責任者としてFダクトの搭載で注目を集めた2010年型「MP4-25」などのマシン開発に貢献した。
スクーデリアに移ったのは2012年10月。プリンシパル・エアロダイナミストとして跳馬に加わり、ダーク・デ・ビアの後任として2016年にはチーフ・エアロダイナミストに抜擢され、2019年には空力部門を統括する立場となった。
サンチェスが設計・開発を主導した2022年型「F1-75」はスクーデリアをコンストラクターズ選手権2位に導き、2023年型「SF-23」は先日の開幕バーレーンGPで予選2列目を独占する高い競争力を見せつけた。
辞任したとされるサンチェスの行き先は不明だが、一部報道はガーデニング休暇を経て古巣マクラーレンに移籍する可能性を伝えている。英国ウォーキングのチームは早ければ今年6月にも最新鋭の風洞を稼働させる計画で、名門復活に向けた道を歩んでいる。
サンチェスの離脱は今季「SF-23」、来季のシングルシーターの開発に少なくない影響を及ぼすものと考えられる。スクーデリアは後任を内部から昇格させる事になりそうだ。