角田裕毅、正念場の2023年…目標や開幕に向けた取り組み、新加入のデ・フリースを語る
2023年シーズンの個人的な目標についてスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は、新車「AT04」の発表を経て「過去3年間の中で最高のパフォーマンスを発揮」することだと抱負を語った。
角田裕毅は今年、フランツ・トスト代表が重ね重ね口にしていた「3年目」という正念場を迎える。リアム・ローソンや岩佐歩夢など、F1シートを狙う若手がジュニアチームにひしめく中、求められる水準は格段に上がる。
「マシンのパフォーマンスとは別に、すべてのレースでより高い一貫性を発揮して、これまで以上にコンスタントにポイントを獲得することが目標です」と角田裕毅は言う。
「常に自分をコントロールしてチームとうまく協力していきたいと思っていますし、できるだけ早く、バーレーンでの開幕戦の段階からすぐにでもクルマを理解したいと思っています」
「今年は予選Q3の進出、そしてポイント獲得という点で、過去3年間の中で最高のパフォーマンスを発揮していきたいです」
3年目はもはや、新人という目では見られない。モータースポーツにおける個人の成績は車体に大きく左右されるが、それでもチームから求められる結果を残せなければ4年目はない。
コンストラクターズ選手権9位と、昨年はアルファタウリにとって非常に厳しいシーズンとなった。その一方で角田裕毅にとっては大きな前進の年でもあった。
「1年目の良い面を残しつつも、今はまったく違うレベルにいます」と角田裕毅は振り返る。
「今では間違いなく自分をコントロールできるようになりましたし、マシン開発に関してはチームとより密接して取り組む事ができています」
「それに加えてレースだけでなく、コースを離れた生活においても多くを学び、行動も変わってきました。それがレースにもいい影響を及ぼしています」
「今まで甘く見ていたけれど、本当に大切なことがわかったんです」
2年目のステップアップの要因は何だったのか? 「主に2つの理由がありました」と角田裕毅は説明する。
「1つ目はシーズン開幕前に取り組んだ体力づくりです。フィジカル面の大きな変化により、レースでの集中力やパフォーマンスが向上しました」
「2つ目の理由は初年度に失ってしまった自信を取り戻せたことにあります」
「その自信を少しずつ、特に2021年の最終3レースで取り戻していった事で、昨年はすべてのレースでその勢いを維持する事ができました」
「この2つの要因がドライバーとして成長するための鍵となりました」
3年目のシーズンに向けてはドバイで集中的なトレーニングに取り組んだ。
「2週間に渡って一般的なフィットネスに取り組みました。これは、かつてリカルドと一緒に働いていた僕の新しいコーチ(マイケル・イタリアーノ)と関係を築く上でも重要でした」
「テストやレースが始まる前にお互いに対する理解を深める事が今回のキャンプの目的の一つでした。うまくいったと思います。持久力に焦点を当てたトレーニングの方もうまくいきました」
多くを学んだ先輩であり、チームメイトであり、良き友人でもあったピエール・ガスリーはもういない。
新たなチームメイト、ニック・デ・フリースについて角田裕毅は「ニックもドバイでトレーニングをしていたので、少しばかり一緒に過ごす時間がありました」と語った。
「以前からお互いを知っていて、すでに良い関係を築けているので、チームメイトとしてその関係を更に深めていく事になります」
「チームの進歩に貢献できるよう、強力なコンビネーションを発揮していきたいと思っています。ニックから学ぶことも多いでしょうね」