サインツ、0.092秒差の三つ巴制してPPも「優勝候補はレッドブル」角田は目標届かず / F1アメリカGP《予選》結果とダイジェスト
2022年シーズンのFIA-F1世界選手権19戦アメリカGPの公式予選がオースティン現地10月22日(土)にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われ、カルロス・サインツ(フェラーリ)が通算3回目のポールポジションを獲得した。
サインツは1分34秒356をマーク。僚友シャルル・ルクレールを0.065秒差で2番手に抑えて堂々のトップに立ったが、決勝でレッドブルからポジションを守るのは難しいと考えている。
元インディカードライバーのダニカ・パトリックからのグリッドインタビューを受けたサインツは「楽しかった!ホント、楽しかったよ」と語った。
「風が強くてトリッキーで、この世代のマシンだと少し危なっかしかったけど、何とかノーミスでまとめきれた。ポールポジションは久しぶりだ」
「明日はレースペースが速いレッドブルが優勝候補だと思うけど、全力を尽くして何とか前に留まって勝ち取れればと思ってる」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は第2セクターで全体ベストを刻んだものの3番手に留まった。トップ3のギャップは僅か1000分の92秒だった。
ただし最前列2番グリッドに並ぶのはフェルスタッペンだ。ルクレールはエンジン交換ペナルティで10グリッド降格を受ける。4番手につけたセルジオ・ペレス(レッドブル)も同様の理由により5グリッド降格が科される。
メルセデスは週末を通して印象的な速さを見せていたが、最終的にはトップ2チームの牙城を崩すような力はなく、ルイス・ハミルトンは5番手、ジョージ・ラッセルは6番手でヘルメットを脱いだ。
トップ6とは異なり、トップ10の残り4枠は全て異なるチームが確保した。
ランス・ストロール(アストンマーチン)は1000分の92秒差でランド・ノリス(マクラーレン)を抑えて7番手をマーク。フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が9番手、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)が10番手に続く結果となった。
アルファタウリ勢はピエール・ガスリーが13番手、角田裕毅が15番手と、目標に掲げていたQ3進出は果たせずダブルQ2ノックアウトに終わった。
COTAはコース幅が広くオーバーテイクのチャンスは豊富であるものの、驚くべきことに予選結果が重要だ。2012年にカレンダーに加わって以来、フロントロー以外から勝ったものは1人もいない。
予選Q1:母国ハースはW敗退
FP3に引き続き現地オースティンは晴れ、決勝のスタートグリッドを決する争いは気温30.3℃、路面36.7℃、湿度36%、気圧991hPaのドライコンディションでスタートした。
公式タイヤサプライヤーのピレリはハード(白色)にC2、ミディアム(黄色)にC3、ソフト(赤色)にC4コンパウンドを持ち込んだ。
母国レースのハース勢は、ケビン・マグヌッセンが1000分の17秒差で15番手を逃す16番手、ERSウォーターポンプの不具合でFP3を棒に振ったミック・シューマッハは19番手と、揃ってQ1敗退を喫した。
アロンソがQ3で奮闘した一方、チームメイトのエステバン・オコンは18番手と下位に沈んだ。
角田裕毅は残り5分のタイミングでノックアウト・ゾーンに沈んでいたが、最終アタックで自己ベストを更新。13番手でQ2に駒を進めた。
Pos | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|
1 | サインツ | フェラーリ | 1:35.297 | 4 | |
2 | ルクレール | フェラーリ | 1:35.795 | + 0.498 | 4 |
3 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:35.864 | + 0.567 | 3 |
4 | ハミルトン | メルセデス | 1:36.148 | + 0.851 | 6 |
5 | ペレス | レッドブル | 1:36.163 | + 0.866 | 3 |
6 | ラッセル | メルセデス | 1:36.195 | + 0.898 | 6 |
7 | アロンソ | アルピーヌ | 1:36.446 | + 1.149 | 5 |
8 | ノリス | マクラーレン | 1:36.465 | + 1.168 | 6 |
9 | ガスリー | アルファタウリ | 1:36.577 | + 1.280 | 6 |
10 | 周冠宇 | アルファロメオ | 1:36.656 | + 1.359 | 9 |
11 | ベッテル | アストンマーチン | 1:36.695 | + 1.398 | 6 |
12 | ボッタス | アルファロメオ | 1:36.746 | + 1.449 | 6 |
13 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 1:36.808 | + 1.511 | 6 |
14 | ストロール | アストンマーチン | 1:36.860 | + 1.563 | 6 |
15 | アルボン | ウィリアムズ | 1:36.932 | + 1.635 | 9 |
16 | マグヌッセン | ハース | 1:36.949 | + 1.652 | 8 |
17 | リカルド | マクラーレン | 1:37.046 | + 1.749 | 6 |
18 | オコン | アルピーヌ | 1:37.068 | + 1.771 | 6 |
19 | シューマッハ | ハース | 1:37.111 | + 1.814 | 8 |
20 | ラティフィ | ウィリアムズ | 1:37.244 | + 1.947 | 8 |
予選Q2:ガスリー、ブレーキトラブル再発に不満爆発
ガスリーは前戦に引き続きブレーキに問題を抱えた。1回目のラップを計測できず、チーム無線を通して不満を爆発させた。14番手に終わった。
角田裕毅は当初、ガスリーの前につけていたものの、最終の計測ラップがトラック・リミットにより抹消された事で15番手に終わった。
ノリスは周冠宇(アルファロメオ)のトラック・リミットの恩恵を受け、10番手でQ3に滑り込んだ。
ローガン・サージャントが2023年のチームメイトになるとの計画が発表されたこの日、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)は11番手タイムをマーク。今季セカンドベストの成績を収めた。
Pos | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|
1 | ルクレール | フェラーリ | 1:35.246 | 7 | |
2 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:35.294 | + 0.048 | 7 |
3 | サインツ | フェラーリ | 1:35.590 | + 0.344 | 7 |
4 | ラッセル | メルセデス | 1:35.692 | + 0.446 | 12 |
5 | ハミルトン | メルセデス | 1:35.732 | + 0.486 | 12 |
6 | ペレス | レッドブル | 1:35.864 | + 0.618 | 6 |
7 | アロンソ | アルピーヌ | 1:35.988 | + 0.742 | 11 |
8 | ストロール | アストンマーチン | 1:36.032 | + 0.786 | 12 |
9 | ボッタス | アルファロメオ | 1:36.321 | + 1.075 | 12 |
10 | ノリス | マクラーレン | 1:36.341 | + 1.095 | 12 |
11 | アルボン | ウィリアムズ | 1:36.368 | + 1.122 | 15 |
12 | ベッテル | アストンマーチン | 1:36.398 | + 1.152 | 12 |
13 | ガスリー | アルファタウリ | 1:36.740 | + 1.494 | 11 |
14 | 周冠宇 | アルファロメオ | 1:36.970 | + 1.724 | 15 |
15 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 1:37.147 | + 1.901 | 12 |
2022年F1アメリカグランプリ決勝レースは日本時間10月23日(日)28時にフォーメーションラップが開始され、1周5516mのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を56周する事でチャンピオンシップを争う。
2022年F1第19戦アメリカGP予選リザルト
Pos | No | Driver | Team | Q1 | Q2 | Q3 | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 55 | サインツ | フェラーリ | 1:35.297 | 1:35.590 | 1:34.356 | 13 |
2 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:35.795 | 1:35.246 | 1:34.421 | 13 |
3 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:35.864 | 1:35.294 | 1:34.448 | 14 |
4 | 11 | ペレス | レッドブル | 1:36.163 | 1:35.864 | 1:34.645 | 12 |
5 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:36.148 | 1:35.732 | 1:34.947 | 18 |
6 | 63 | ラッセル | メルセデス | 1:36.195 | 1:35.692 | 1:34.988 | 19 |
7 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 1:36.860 | 1:36.032 | 1:35.598 | 15 |
8 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:36.465 | 1:36.341 | 1:35.690 | 18 |
9 | 14 | アロンソ | アルピーヌ | 1:36.446 | 1:35.988 | 1:35.876 | 17 |
10 | 77 | ボッタス | アルファロメオ | 1:36.746 | 1:36.321 | 1:36.319 | 18 |
11 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 1:36.932 | 1:36.368 | 15 | |
12 | 5 | ベッテル | アストンマーチン | 1:36.695 | 1:36.398 | 12 | |
13 | 10 | ガスリー | アルファタウリ | 1:36.577 | 1:36.740 | 11 | |
14 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 1:36.656 | 1:36.970 | 15 | |
15 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 1:36.808 | 1:37.147 | 12 | |
16 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:36.949 | 8 | ||
17 | 3 | リカルド | マクラーレン | 1:37.046 | 6 | ||
18 | 31 | オコン | アルピーヌ | 1:37.068 | 6 | ||
19 | 47 | シューマッハ | ハース | 1:37.111 | 8 | ||
20 | 6 | ラティフィ | ウィリアムズ | 1:37.244 | 8 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 30.3℃ |
路面温度 | 36.7℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1アメリカGP |
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セッション種別 | 予選 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | サーキット・オブ・ジ・アメリカズ |
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設立 | 2012年 |
全長 | 5516m |
コーナー数 | 20 |
周回方向 | 反時計回り |