ピエール・ガスリー「何が起きたのか忘れたのか! 」雨の鈴鹿でのコース上のトラクターに激怒
ピットへと戻る際にセーフティーカーが導入されたコース上でトラクターとすれ違ったとして、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)は「何が起きたのか忘れたのか! 」と激怒した。
日曜の鈴鹿サーキットは予報通り雨に見舞われ、F1日本GPの決勝レースはウェットコンディションでスタートした。
路面コンディションの悪さゆえに、レースはオープニングラップでカルロス・サインツ(フェラーリ)がクラッシュするなど幾つものインシデントが発生し、セーフティーカー導入を経て3周目を前に赤旗が振られた。
セットアップ変更に伴うパルクフェルメ規定違反によりピットレーンからスタートしたガスリーはピットへと戻る途中、200Rで車両回収用のトラクターとすれ違った。
ガスリーは無線を通して「コース上のこのトラクターは一体何なんだ!? 横を通過したぞ!容認できない!何が起きたのか忘れたのか? 信じられない!」と怒りを爆発させた。
同様のコンディションの中で行われた8年前の鈴鹿でのF1レースでは、ガスリーの親友ジュール・ビアンキがマシンの撤去作業に取り組んでいた作業車と衝突。これが原因で命を落とした。
一件についてFIAはまず、次の声明を発表した。
「セーフティーカーが導入された事でレースは中断した。クルマにダメージを負ってセーフティーカー先導下でピットインした10号車(ガスリー)は、フィールドに追いつくために高速で走行していた」
「コンディションが悪化していたため、10号車がその前の周でダメージを負った例のインシデントの現場を通過する前の時点でレッドフラッグが振られた」
オープニングラップでガスリーは、サインツの事故現場を通り過ぎたところでトラックサイドボードをノーズに突き出し、その周の終わりにノーズ交換を余儀なくされており、隊列から遠く離れた場所にいた。
これに続いてFIAは、赤旗下での速度違反疑惑があるとしてガスリーに召喚状を発行した。
トラクターの存在に疑問を投げかけたのはガスリーだけではない。
ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)は「なんでこんな所にクレーンがあるんだ? コンディションを考えれば本当に愚かだ」と不満を漏らした。
また、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)は「コース上にトラクターがあるなら、以降彼ら(FIA)は僕らに情報を知らせるべきだ」と批判した。
今回の日本GPではエドゥアルド・フレイタスがレースディレクターを務めている。