ポルシェ、F1参戦計画を”完全撤回”との報道…レッドブルとの交渉決裂を経て
レッドブル・レーシングとの提携交渉が破談となった後の展開が注目されていたが、ドイツの高性能自動車メーカー、ポルシェは、FIA-F1世界選手権への参戦計画を完全撤回するようだ。
ポルシェの本国ドイツの「RTL」は10月3日(月)、オリバー・ブルーメCEOを含む同社の取締役会が、レッドブル以外のチームとの交渉を行わず、計画そのものを完全に破棄する決断を下した可能性を伝えた。
ポルシェは新たなパワーユニット規定が導入される2026年に向けて、ルノーとホンダに続くレッドブルの新たなF1パワーユニットパートナーとなる事を目指して交渉を進めていたが、長期戦略の面で相容れず決裂した。
可能性としては他の独立系チームと提携するシナリオもあり得たが、シュトゥットガルトの経営首脳陣は当初から、レッドブル以外を真剣な候補とみなしていなかったと考えられている。
ポルシェが望んでいたのは、あくまでもモータースポーツ最高峰クラスでのトップ争いであり、この野望を達成するための現実的な選択肢はレッドブル以外には想像しにくい。
2026年の参戦に向けては2022年10月15日までに国際自動車連盟(FIA)に対する申請を済ませる必要があり、残された時間はあと僅かしかない。
無論、2027年以降の参戦であればこの期限に縛られる必要はないものの、伝えられるところによるとポルシェは27年を含めて当面の間、F1に参戦するつもりはなく、計画を完全に破棄する意向のようだ。
一方で、同じフォルクスワーゲンAG傘下のアウディは2026年からF1参戦に参戦する。
決定事項ではないものの、周知のようにアルファロメオF1チームを名乗るザウバーの買収が噂されており、2026年以降にスイス・ヒンウィルのチームに独自パワーユニットを供給するものと見られている。
なお2027年以降に関してはヒョンデ(ヒュンダイ)やフォードの参戦の可能性が取り沙汰されており、レッドブルに関しては昨年までのパワーユニットサプライヤー、ホンダとの再提携の可能性も浮上している。