フェルスタッペン、通算25勝でラウダと並ぶ歴代9位に…不遇DNFのルクレールに同情
レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは6月12日(日)に行われたF1第8戦アゼルバイジャンGPで通算25勝目を挙げ、ジム・クラーク、ニキ・ラウダと並ぶ最多勝利歴代9位に名を刻んだ。
フェルスタッペンがバクー市街地コースで表彰台に上がったのは今回が初めてだった。レッドブルとしては、2013年のセバスチャン・ベッテルによる9連勝、2021年のフェルスタッペンとセルジオ・ペレスによる5連勝に続き、史上3回目の5連勝を達成した。
「全体的にすごく良いレースだったと思う」とフェルスタッペン。
「スタートそのものも良かったんだけど、ターン1までの距離は短く、行き場がなくてポジションを上げる事はできなかった」
「その後は兎に角、ポジションを維持して前に進んでいこうとしたけど、追い抜くのはかなり難しかったから一旦、様子を見ることにしたんだ」
「そうしたらVSCが導入された。僕らは2台揃ってステイアウトする事にした。スティントが伸びる事になったけど感触は良かったし、ミディアムタイヤのデグラデーションも悪くなかったから、レースをリードする事ができた」
「ハードタイヤに履き替えた後は、終盤に向けてのシャルル(ルクレール)とのバトルを楽しみにしていた。ペース的にアドバンテージがあると考えていたらからね。残念ながらバトルする事は叶わなかったけど、全体的には良い1日だったし力強かった。ペースも良かったし、タイヤも上手くマネジメントできた」
2位ペレスとの差は20.823秒、3位ジョージ・ラッセル(メルセデス)との差は45.995秒と、この日のレースはフェルスタッペンの圧勝だった。タイトルを争うライバル、シャルル・ルクレール(フェラーリ)はパワーユニットのトラブルによりリタイヤを余儀なくされた。
開幕バーレーンと第3戦オーストラリアで同じ様にパワーユニット周りのトラブルでDNFを余儀なくされたフェルスタッペンは、悲劇的な結末を迎えたライバルに寄り添った。
「どうしようもないよね。これがレースってものなんだ」
「こういう事は僕にも起きたし、過去にも多くの人が同じような目に遭ってきた。残念なことに、それがシャルルにも起きてるんだ」
「もし自分が同じ状況になったら、やっぱりガッカリするだろうね。それはごく普通のことだと思う」
「でもね、重要なのはそこからどう抜け出すかってことなんだ。どうすれば物事を改善できるかを常に考える。シーズン序盤に僕らがやったのはそういうことだった」
「起きた事から学び、不快感と共に腹を立てる。そうしてそこから立ち直った」
「でも、また似たような事が起きるかもしれないわけで、常に気を引き締めて、こうした問題が起こらないように気をつけ続けなきゃならない」
シーズン序盤の後退がまるで嘘であったかのように、第8戦を終えてフェルスタッペンはランキング2位のペレスに21点差、3位ルクレールに34点差をつけてチャンピオンシップをリードする。
「序盤は不運続きで巻き返しを図らなきゃらならない立場にいたけど、今は多かれ少なかれ、不運に関してはほぼイーブンになったように思うし、本当にタイトルを目指して戦いたいなら、週末毎にしっかりポイントを取っていかなきゃならない状況だと思う」
「そんな事は誰もが知っていて、皆がそれを目指して頑張っているわけだけど、そう簡単にはいかないんだよね」
6月12日(日)にバクー市街地コースで行われた2022年F1第8戦アゼルバイジャングランプリ決勝レースでは、3番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペンが今季5勝目を飾った。2位にセルジオ・ペレスが続き、レッドブルが1-2を達成。3位表彰台にはジョージ・ラッセル(メルセデス)が滑り込んだ。
ジル・ビルヌーブ・サーキットを舞台とする次戦カナダGPは6月18日のフリー走行1で幕を開ける。