「NEXT YEAR I TURN 18」の特別なメッセージがサイドウォールに描かれたピレリ製最後の13インチF1タイヤと2022年導入の18インチタイヤ、2021年12月9日F1アブダビGPヤス・マリーナ・サーキットにて(2)
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

F1、半世紀以上に渡る13インチタイヤに別れ…ピレリ、アブダビGPで特別デザインのスリックを供給

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F1公式タイヤサプライヤーを務めるピレリは13インチタイヤでのラストレースとなる12月10~12日の最終アブダビGPに、特別仕様のスリックコンパウンドを持ち込む。

ヤス・マリーナ・サーキットで開催される今週末のF1アブダビGPは、半世紀以上に渡って使われ続けてきた13インチ見納めの機会となる。ピレリは次世代車両が導入される2022年より18インチタイヤを供給する。

「NEXT YEAR I TURN 18」の特別なメッセージがサイドウォールに描かれたピレリ製最後の13インチF1タイヤと2022年導入の18インチタイヤ、2021年12月9日F1アブダビGPヤス・マリーナ・サーキットにてCourtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

「NEXT YEAR I TURN 18」の特別なメッセージがサイドウォールに描かれたピレリ製最後の13インチF1タイヤと2022年導入の18インチタイヤ、2021年12月9日F1アブダビGPヤス・マリーナ・サーキットにて

別れを告げるべく、ピレリはアブダビに持ち込む13インチのスリックタイヤ、ソフト、ミディアム、ハードの全てのサイドウォールに「Next year I turn 18」との特別なメッセージを描いた。

13インチサイズのタイヤは1960年代以降、ほぼ全てのレースでF1マシンの足元を支え続けてきた。当初はホイールサイズに関する規制は自由であったが、1980年代に入ってレギュレーションで13インチに定められた。

ピレリが13インチを初めてF1に投入したのは第2期活動を開始した1981年のサンマリノGPで、ブライアン・ヘントンとデレク・ワーウィック擁するトールマンTG181がこれを履いた。初優勝は1985年のフランスGPで、ブラバムBMWのネルソン・ピケが勝利を飾った時だった。

1986年の撤退を経て1989年にF1にカムバックしたピレリは、1991年まで再び13インチタイヤを供給。その後20年間の休止期間を経て、2011年に公式タイヤパートナーとして再びF1に復帰し、第4期活動を開始した。

ワンメイクとなった2011年以降、ピレリはこれまでにトルコのイズミットとルーマニアのスラティナの工場で40万本以上の13インチタイヤを製造してきた。

ヘッド・オブ・カーレーシングとしてピレリF1の現場を統括するマリオ・イゾラは「今週末はF1史における重要な瞬間となる。何十年にも渡ってこのスポーツにおける頂点に君臨してきた13インチタイヤと別れを告げるからだ」と語った。

「ピレリは遡ること1950年のF1世界選手権初開催以来、その時代の主役を演じてきた。我々は長年に渡って達成してきた全ての事を誇りに思っている」

「ピレリは価値あるパートナーとなるために、常に革新に焦点を当ててきた。2011年には”高いデグラデーションタイヤを作る”という技術的挑戦を受け入れ、これを実現した」

「そして2014年には初のハイブリッドF1マシンのためのタイヤを開発し、2017年には歴代最速となる現行マシンのために、より幅の広いタイヤを作り上げた」

「そして今回、過去数十年における最大のルール変更が行われた事で、我々は乗用車のドライバーが一般道で使用するものに近い新しいタイヤで、この革命に挑む事になった」

「これはF1で培われた技術をロードカーに転用する絶好のチャンスでもある。感動を与えてくれた13インチタイヤに感謝しつつ、18インチタイヤでの新たな時代を迎える事を楽しみにしている」

ピレリの18インチタイヤが初めてF1マシンに装着されたのは、シルバーストンで行われた2014年のテストの時で、ロータスのリザーブドライバーであるシャルル・ピックがこれに協力した。

当初F1は、18インチタイヤの導入を含む新しいテクニカル・レギュレーションへの移行を2021年に予定していたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響により2022年に延期した。

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