角田裕毅、7度のF1王者相手に見事な防衛戦を展開…その裏にあった「ホンダとフェルスタッペンに勝って欲しい」との想い
アルファタウリ・ホンダの角田裕毅がルイス・ハミルトンから懸命にポジションを守り続けたのは、同じホンダエンジンを搭載するマックス・フェルスタッペンにタイトルを獲って欲しいとの想いがあったようだ。
フェルナンド・アロンソがピエール・ガスリーとの接触により転落した事で1周目を終え8番手にポジションを上げた角田裕毅は、その後8周目に至るまで7度の世界王者のアタックを凌ぐ好走を披露した。
常に適切なラインを採り、タイヤをロックアップさせる事もブレーキングを遅らせ過ぎるミスもなく、決定的なコーナーでは常に着実にトラクションを掛けた。
レース開始直後という事で、リスクを避けるべくハミルトンが路面と角田裕毅を注意深く観察する事に時間を費やしたという側面もあるだろうが、日本人ルーキーを攻略するのに8周ものラップを要したという事実は興味深い。
何しろハミルトンは角田裕毅を交わした後、ランス・ストロール、ランド・ノリス、ピエール・ガスリーを僅か1周で軽々と抜き去っていったのだから。
結局、終盤のセルジオ・ペレスを除き、角田裕毅はハミルトンを最も長く背後に留め置いたドライバーとなった。
Race Fansによると角田裕毅はハミルトンとの攻防について「僕はマックスに勝って欲しいと思っています。ホンダにとってもレッドブルとの最後のシーズンですので」と語った。
「何周だったのかは分かりませんが、できる限りルイスを抑えようと頑張りました。ですが、あれ以上は守り切れませんでした」
「序盤のハミルトンとのバトルでタイヤを使い過ぎてしまい、その後はペースを維持するのが大変でした」
「加えて埃の影響だと思うのですがミラーが見えず、すぐ後ろにクルマがいると思ってプッシュした際にスピンしてしまいました」
「このスピンのせいでレース全体が台無しになってしまったので本当に残念です。今日はポイントを獲得できる可能性があっただけに、ただただ残念です」
「僕らはチームランキングで5位を争う立場で、アルピーヌに対して大量ポイントを獲得できるチャンスであっただけに本当にポイント獲得を願っていました」
「兎に角、チームには申し訳ない気持ちでいっぱいです」