ホンダF1、レッドブルとの50戦の節目に優勝「ファンの事を思うとレースがしたかった」と田辺TD
ホンダF1は第12戦ベルギーGP決勝レースでマックス・フェルスタッペンがスパ初優勝を飾り、レッドブル・レーシングとのパートナーシップ50戦目の節目に華を添えた。
29日(日)のスパ・フランコルシャンは大雨に見舞われ、路面条件が悪い中、グリッドに向かう道中のレコノサンスラップでセルジオ・ペレスがレ・コーム(ターン6)でクラッシュ。右フロントサスペンションを中心にクルマにダメージを負った。
ただ雨は収まる気配がなく、3時間以上に渡る中断を強いられた事でチームはマシンを修復させ、ピットレーンスタート扱いでペレスをレースに復帰させた。
コンディションが更に悪化する中、レースはセーフティーカー先導下で2周を終えたものの再び赤旗中断となり、そのまま再開されずに終了を迎えた。
先頭を走るフェルスタッペンが2周を消化した事からレースは成立。規定によって入賞者の獲得ポイントは半分となり、フェルスタッペンは12.5ポイントを得てルイス・ハミルトンとの差を3点差にまで縮めた。6位入賞のガスリーは4ポイントをチームに持ち帰った。
順位 | ドライバー | チーム | タイム | 点 |
---|---|---|---|---|
1 | フェルスタッペン | レッドブル | 3:27.071 | 12.5 |
6 | ガスリー | アルファタウリ | +10.177s | 4 |
15 | 角田裕毅 | アルファタウリ | +28.329s | 0 |
20 | ペレス | レッドブル | +38.205s | 0 |
寒く長い史上最短となる1周のレースを終えてホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「ファンの事を思うとレースがしたかった」と1日を振り返った。
「ベルギーGPの決勝レースは朝から降り続く雨が上がらず、雨雲の様子や路面コンディションを見ながらレーススタートまでに3時間以上の延期を要する事となりました」
「セーフティカーの先導で開始されましたが、路面状況が悪い事、前車の上げる水しぶきで視界が非常に悪いことなどから、3周を終えたところで赤旗中断となり、そのままレースが終了となりました」
「ポールポジションを獲得していたレッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手が優勝、アルファタウリ・ホンダのガスリー選手が6位となり、両チーム共にポイントを獲得できた事を嬉しく思います」
「残念なことにペレス選手はレコンノサンスラップでコントロールを失い、バリアにクラッシュしてマシンにダメージを負いました。赤旗中断の間にメカニックが懸命の修復を行い、レース開始には準備が間に合ったものの、セーフティカー先導であ ったためポジション回復には至りませんでした」
「寒い気温と雨の中で待ち続けたファンのことを思うと、もっと良いコンディションの中でレースをしたかったという想いもあります」
「来週はフェルスタッペン選手の母国、オランダでのレースになります。初の開催となるザントフォールト・サーキットでの戦いとなりますので、十分な事前準備を進めて臨みます」
ザントフォールト・サーキットを舞台とする次戦オランダGPは9月3日のフリー走行1で幕を開ける。