タイトル争いにおいては”7度の王座経験”以上に重要な要素がある、とマックス・フェルスタッペン
レッドブル・ホンダと共に自身初のF1ワールドチャンピオンを目指すマックス・フェルスタッペンは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が持つ豊富な経験はタイトル争いに何ら影響しないと考えている。
2戦連続のクラッシュが大きな痛手となり、フェルスタッペンは前半閉幕のハンガリーGPを終えてハミルトンに8ポイント差でのチャンピオンシップ逆転を許した。
23歳とは言え、フェルスタッペンはF1での8シーズン目を迎えた中堅だが、相対するのは15シーズンの経験と7度のワールドタイトルを持つ36歳のハミルトンだ。
シーズン後半戦の始まりを告げる第12戦ベルギーGPを前にフェルスタッペンは、ハミルトンが持つ豊富なタイトル争いの経験が今シーズンのチャンピオンシップを決する鍵になると思うかと問われると次のように答えた。
「個人的にはそうは思わない。より速いクルマを持っている場合に限りアドバンテージが生まれるのだと思う」
「このスポーツでは、良いクルマを持っていると圧倒的な強さを発揮できる。実際、多くのドライバーはF1においてトップを争う機会に恵まれていない」
「タイトルを7つ持っていようが、1つだろうが、無冠だろうが、結局のところ、F1で数年を過ごし、特にトップ5を争うような環境に身を置けば、すべてのレースを完走して週末毎に可能な限り多くのポイントを獲得する事こそが重要だと知ることになる」
巻き返しを図る上でトリプルヘッダーの初戦となるベルギーで勝ちを収める事は重要だが、イギリスGPで投じた空力アップグレードによってメルセデスが進歩を遂げた事は間違いないと感じているフェルスタッペンは週末の見通しについて慎重だ。
「彼ら(メルセデス)がここで速い事は間違いないと思う」とフェルスタッペン。
「ロングストレートがあるから、スパは伝統的に僕らにとってベストなコースではない。トップスピードという点では確かに少しずつ差が縮まってきているけど、まだそこまでには至っていない」
フェルスタッペンはベルギーGPで3位以上の成績を収めたことがなく、レッドブルのスパでの勝利は2014年のダニエル・リカルドにまで遡る必要がある。
「去年に比べればクルマは格段に良くなっているし、トップスピードも上がっていると思うけど、それが彼らに対してどの程度有効かは現時点では何とも言えない」