ホンダF1、フェルスタッペンとペレスの今季2基目のエンジン喪失認める…4基目投入による降格必至
4基目のエンジン投入によるレッドブル・ホンダ勢のグリッド降格ペナルティが避けられない情勢となった。ホンダはF1第12戦ベルギーGPを前に、クラッシュによるダメージの影響でマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスが今季2基目のエンジンを失った事を明らかにした。
フェルスタッペンはタイトル争いを繰り広げるルイス・ハミルトン(メルセデス)とイギリスGPで接触。51Gもの衝撃でタイヤバリアに弾き飛ばされた。スチュワードはハミルトンに主な過失があったとして10秒ペナルティーを科した。
HRD-Sakuraでの精密検査と規約で許可されている範囲内の修復を経て、フェルスタッペンは次戦ハンガリーGPの初日と2日目に同じ個体を使用したが、決勝を前にエンジンに亀裂が確認された事で急遽3基目の投入を余儀なくされた。
また同じハンガリーの決勝レースでは、ペレスがハミルトンの僚友バルテリ・ボッタスを起点とする多重クラッシュに巻き込まれた。レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はレースを終えて、ペレスのエンジンは損傷が激しく再利用は厳しいとの見方を示した。
衝撃を受けた両者のエンジンが今後も使用できるかどうかについて注目が集まる中、ホンダはベルギーGP開幕を翌日に控えた26日、2人が使用していた今季2基目のICE(内燃エンジン)が共に修復不可能な状態にある事を明らかにした。F1公式サイトが伝えた。
2021年シーズンは年間3基のエンジン、MGU-K、MGU-H、そしてターボチャージャーをペナルティなしに使用する事ができるが、これを超えた場合はグリッド降格ペナルティが科される。
フェルスタッペンは既に3基目を開封済みで、ペレスはスパ・フランコルシャンの週末に3基目を使用する事になるものと思われる。
よって戦略的な理由で早期に4基目を開封しない限り直ちにペナルティが科せられる事はないが、今季はまだ12レースが残されており、チャンピオンシップ争いが大詰めを迎えるシーズン後半の降格は避けられそうにない。