ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクター、2021年4月29日F1ポルトガルGPにて
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd

ホンダF1、トラブルフリーもメルセデスに僅差の2番手…”厳しい戦い”を覚悟も「最善を尽くす」

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29年ぶりの連勝が懸かるホンダF1。4月30日(金)に行われた2021 F1第3戦ポルトガルGP初日プラクティスを振り返った現場統括責任者の田辺豊治テクニカル・ディレクターは、メルセデスとのギャップは僅差であるとして、厳しい戦いになるとの見通しを示した。

レッドブル勢は、午前のFP1ではマックス・フェルスタッペンが2番手、セルジオ・ペレスが3番手と、2台揃って好発進を決めた。フェルスタッペンは酷いバイブレーションに見舞われながらもセクター1・2で全体ベストを刻み、最速バルテリ・ボッタスから1000分の25秒落ちの2番手に付けた。

フェルスタッペンは続くFP2で、今度はブレーキ・バイ・ワイヤ(BBW)のトラブルを報告。10分近くに渡って予定外のピットインを強いられた。チーム代表のクリスチャン・ホーナーはセンサーの問題だったと説明した。

フェルスタッペンはタイムシートのトップに立ったルイス・ハミルトンには0.143秒届かなかったが、もう1台のメルセデスW12を駆るボッタスを0.201秒差で3番手に抑える2番手に付けた。ペレスはニキータ・マゼピンにフライングラップを阻まれ10番手に終わった。

ホンダパワーユニットを搭載するもう一つのチーム、アルファタウリはピエール・ガスリーが午前に6番手に付けたものの、FP2ではライバルチームがタイムを伸ばしてきた事が大きく影響して11番手と後退。未知のコースゆえ「期待値は低い」としていた角田裕毅は、FP1では僚友から0.646秒遅れの13番手、FP2ではギャップを少し縮めてガスリーから0.495秒遅れの14番手でヘルメットを脱いだ。

昨年メルセデスが支配的な強さを誇ったアルガルベに対し、レッドブルはフロア周りを中心にアップデートを持ち込んだ。比較のためにフェルスタッペンは新型フロアを、セルジオ・ペレスは旧型を走らせていた。

順位 ドライバー タイム
2 マックス・フェルスタッペン 1:19.980 + 0.143 26
10 セルジオ・ペレス 1:20.516 + 0.679 28
11 ピエール・ガスリー 1:20.558 + 0.721 34
14 角田裕毅 1:21.053 + 1.216 33

Honda:F1ポルトガルGP初日を終えて

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日のポルトガルGP初日は、2チーム・4台ともにパワーユニット面ではトラブルフリーの1日となり、多くのデータを収集 することができました。

昨年の初開催時にはサーキットの路面が舗装されたばかりでしたが、路面状況はその時と比べて変化しているようです。今年が2年目ということで過去のベースデータが少ない事もあり、昨年からのコンディション変化なども考慮に入れて、これから予選に向けて様々な角度からデータ解析を行い、予選・レースに向けて最適化を進めます。

ここまでの状況から見てライバルとの差は非常に僅差だと考えています。厳しい戦いになりますが、確実に結果に繋げるよう最善を尽くしていきます。


初日をトップで締め括ったのはルイス・ハミルトン(メルセデス)。2番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を0.143秒差で退けた。3番手には0.344秒遅れでバルテリ・ボッタス(メルセデス)が続く結果となった。

F1ポルトガルグランプリ3回目のフリー走行は日本時間5月1日(土)20時から、公式予選は同23時から1時間に渡ってアルガルベ・サーキットで開催される。

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