ピエール・ガスリー、盟友ホンダの撤退に落胆「僕のキャリアにおいて重要な役割を果たしてくれた」
アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが、ドイツ・ニュルブルクリンクで開催される2020年FIA-F1世界選手権第11戦アイフェルGPに先立って抱負を語った。
前戦ロシアGPを終えた翌週末、ホンダは2021年末を以てFIA-F1世界選手権から撤退する事を発表した。このニュースは様々な意味で衝撃を以て迎えられたが、ガスリーにとっては特に思うところがあった。
2016年のGPシリーズを制してF1への切符を手にしたかに思われたガスリーであったが、ダニール・クビアトの契約延長により行き場を喪失。絶望の中で出会ったのがホンダだった。
ホンダエンジンを搭載するチーム無限のドライバーとして、日本のスーパーフォーミュラを戦いルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。その翌年にホンダと共にスクーデリア・トロロッソと合流し、F1フル参戦を果たすと、翌年にはホンダと共にレッドブルに加わった。ガスリーのステップアップはホンダと共にあり続けた。
ガスリー:アイフェルGPに向けて
ピエール・ガスリーホンダは僕のキャリアにおける重要な存在
まず第一に、4年間に渡って経験を共にしてきたホンダがF1を去ることになってしまい悲しく思っている。ホンダの人達は僕のキャリアにおいて重要な役割を果たしてくれたし、僕は彼らと一緒に仕事をするのが本当に好きだった。
とは言え、来年末までは一緒にいるわけだから、それまではチーム一丸となって更に多くの勝利を目指して戦い、ホンダがチャンピオンシップタイトルを争える立場につけられる事を願っている。
この前のレースは僕にとって思うようにいかないものになってしまったけど、ロシアでのパフォーマンスは悪くなかったから、前向きな気持ちでニュルブルクリンクへと向かう。
ロシアGPの予選ではQ3進出の好成績を果たせたけど、Q2で使った摩耗したソフトタイヤでスタートしなければならず早期のピットインを強いられ、第2スティントでは渋滞に巻き込まれてしまう場面もあった。それでも、特にクリーンエアーを受けて走っていた際のペースは良かった。7番手の可能性もあったけど、バーチャル・セーフティーカーのタイミングでのギャンブルが報われる事はなかった。でも良い戦いができたと思ってる。
僕がニュルブルクリンクで最後にレースをしたのは、フォーミュラ・ルノー3.5時代の2014年だったと思う。このコースはかなりテクニカルなコースだ。低速と中速のコーナーの組み合わせはスペシャルで、リズム良く走る事ができるし、下り坂でのブレーキングが求められるターン1は本当に難しい。
つまり、レイアウト的には面白いんだけど、それほど簡単にまとめ切れるものではないんだ。今週末は寒くなりそうだけど、ガレージ内でコースインを待つ時を除けば特に問題はない。待っている時は寒いだろうね。
でも、タイヤに関しては別だ。上手く熱を入れるのはかなり難しいだろうね。雨の中でのレースはあまりした事がないので、今回は雨が降ってくれたら良いなと思ってる。
オーバーテイクは簡単じゃないから、予選を上手くこなすことが重要になってくるし、ここでのレースは誰にとっても久しぶりだから、セッティングの妥協点を早く見つけるために、フリー走行ではかなりの作業をこなす必要がある。全員にとって挑戦しがいのある週末になると思う。
F1アイフェルGPの戦いの舞台となるのは、全長5148m、全15コーナーから成るドイツ・ニュルブルクリンクのグランプリコース。ニュルでのF1開催は、当時レッドブルに所属していたセバスチャン・ベッテルが勝利を収めた2013年を最後に途絶えていた。
F1アイフェルGPは、日本時間10月9日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。